ロストック動物園が、3度目の欧州ナンバー1(年間来場者数50万人以上100万人未満部門)の称号を手に入れました!動物園にいる動物の多様性・種の保存、飼育状況、子どもたちへの動物学教育や説明看板など、さまざまな項目が審査されて1番に輝いた、わが家でも大人気のロストック動物園をご紹介します。
街の中心から路面電車で20分もかからない、市民の憩いの場バーンストーファー森林公園(通称バーニー)内にあるロストック動物園。とにかく敷地が広大なので、全部をしっかり回ろうと思ったら1日では足りないぐらいです。そして動物展示だけではなく、季節の花々が咲き乱れる植物園、子どもたちでにぎわう多様なコンセプトの遊び場や科学実験施設も充実していて、あらゆる感覚を刺激されます。
大迫力のシロクマ
2000年初頭に初めて私がロストック動物園を訪れたときは、まだ昔ながらの「檻の中」の動物たちが大半でしたが、今では動物たちが快適に過ごせる環境づくりが進んでいます。その一つが、DARWINEUM(ダーヴィネウム)というパビリオン。「ダーウィンの進化論」に基づいて、宇宙の誕生から生命の進化、そして人間の文化的進化について展示されている施設です。そこに広さ4000平方メートルの熱帯植物が生い茂るトロピカルゾーンがあり、ゴリラやオランウータンの家族の生活を垣間見ることができます。お母さんにしがみつく赤ちゃん、飼育員の投げる餌を上手にキャッチして食べる姿、ブランコに揺られながら鼻をほじるオランウータン、ガラス1枚挟んだ場所でのんびり昼寝するゴリラなどなど。さらに類人猿たちは、屋外にも出られるようになっています。
ゴリラとの間にはガラス1枚だけ
そして今、ロストック動物園の話題を独占しているのが、2021年11月に誕生したばかりのシロクマの双子の赤ちゃん。この子たちの両親が生活しているのが、2018年にオープンしたPolarium(ポラーリウム)で、ここがまたとっても魅力的。運が良ければ水族館のように、アクリルガラスを挟んだ向こう側に泳ぐ巨大なシロクマを、文字通り目と鼻の先で見ることができます。あまりに近いので水中で揺らぐ毛皮に付いた小さな水泡が見えるほど。まさに大迫力です。
森の中にマンモスが!
なお、シロクマの赤ちゃんたちは誕生以来、現在はお母さんと一緒に産室にいます。人間によるストレスを避けるためにカメラだけで監視されているのですが、定期的にロストック動物園のユーチューブ公式チャンネルでその様子が公開されています。昨年誕生したゴリラやオランウータンの赤ちゃんの動画もあり、あまりのかわいさに卒倒寸前になること請け合いです。
さらに、2023年にはアシカやアザラシなどの海獣ゾーンが増築され、ショーも開催されるようになるのだとか!いつ行っても新しい発見ができるロストック動物園、書いているそばから行きたくなってきました。
ロストック動物園:www.zoo-rostock.de
ロストック在住。ドイツ北東地方の案内人、そしてシュヴェリーン城公認ガイド。ツイッターで観光、街、大好きなビールについて、ほぼ毎日つぶやいています。
Twitter: @rostock_jp
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