未来のジャングルではタコ足のサルに会える
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Ludo/Artefacto/Getty Images.
この新アトラクション、名前は「2億年後の地球でのサファリ・ツアー」。既に人類は滅び、火を吹く鳥や虹色のイカなど、見たことのない奇妙な動物たちがジャングルや海、砂漠などを占拠しているという設定になっている。
このアトラクションには、専用のゴーグルとハンドセンサー内蔵の専用グローブを着用して参加する。ゴーグルからはコンピューター・グラフィックスによる疑似世界が映し出され、目の前を奇妙キテレツな姿の動物たちが走り回る。さらに、専用グローブを付けた手を前に出すと、疑似世界の動物に触れたり、エサをやったりすることが出来るというのだから本格的だ。
アトラクションに登場する動物は、地理学、気候学、動物学に基づいて作り出された、れっきとした研究結果とのこと。可愛いというよりはグロテスクな動物の方が多いが、怖いもの見たさも手伝ってか、いつの間にかハマッてしまいそうな独特の魅力がある。画面を食い入るように見つめる参加者の中には、思わず椅子から飛び上がったり、声を出して笑ったりする人も。
「さすが芸術の国フランスの科学者は想像力が優れている」と感心してしまいたくなるような遊び心いっぱいのアトラクションだが、実はこのアイデア、2005年の愛知万博で紹介されていた日立パビリオンがヒントになっているのだとか。科学技術の進歩は日本がフランスよりも3年は進んでいると言われているが、それが今回、はっきり証明された形になったわけだ。
だからといって、それでフランス人が想像する未来の動物の魅力が失せるかと言えば、それは別の話だ。亀の甲羅を背負った恐竜などのデザイン・センスは、まさにシュールな国、おフランスのお家芸と言えるかも!?
「Le Monde」紙
"Des Sientifiques imaginent les animaux du
lointain avenir" ほか