ジャパンダイジェスト

明るく楽しく政治資金を集めましょう from UK

明るく楽しく政治資金を集めましょう
ブレア元首相のテニスの腕前はセミプロ・レベルだとか
日本だと「賄賂」とか「袖の下」、はたまた「毒饅頭」といった犯罪まがいの行為と結び付けられてばかりの感のある政治献金。背広をきっちりと着こなした中年男性が、アタッシュ・ケースを開けると札束がズラリ……。なんていうシーン、読者の皆さんもテレビ・ドラマなどで見た覚えがあるはずだ。ところが、さすが議会政治発祥の地である英国。この国では、もっと爽やかに政治資金を集めております。

そもそも、どこの国に住んでいようが、政治活動には莫大なお金がかかるもの。11年にわたって政権を握っている労働党でさえ、党資金は2000万ポンド(約40億円)の赤字を抱えていると言われている。どうせお金をかき集めなければならないのならば一層のこと明るく楽しく、と労働党関係者たちが考えついたのが、オークション大会だった。

そこで出展された商品といえば、名門サッカー・クラブ、マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督とのランチや、美人モデルとの高級ホテルでのディナーなど。かつて労働党政権で広報官を務めていたアレスター・キャンベル氏が執筆する小説の登場人物になることができる権利なんていうのまであった。しかも彼と食事しながら、あらすじについての相談もできる特典付き。まあ、それが本当に魅力ある商品なのかどうかはちと微妙なところだが。

このオークションに出された商品はまだある。英国の人気コメディアンであるデービッド・ウォリアムズ氏と一緒に水泳を楽しむことができる権利に加えて、著名プロデューサーに自分のCD録音を手伝ってもらえる券。極め付きは、トニー・ブレア元首相と一緒にテニスができる券、なんていうのもあったそうな。

関係者にとっても、こうやって楽しく遊んだ上でついでに政治資金ももらえれば、まあ言うことないだろう。結局、このオークションを楽しんでいたのは、誰よりも労働党党員たちだったのかもしれない。あ、労働党関係者の皆様、集めたお金は英国の未来のために大切に使うこともお忘れなく。

「The Guardian」紙 " Cash-strapped Labour auctions off game of tennis with Tony Blair"



 
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