おしゃれは体形に関係ない!
肥満はドイツに限らず、いわゆる現代病としていまや世界中が抱える大きな問題。実際、女性の4分の1がいわゆる「大きなサイズ」を着ているといい、その需要は増える一方だという。このようななか、ドイツ西部デュッセルドルフで「スーパーサイズ」の見本市が開催され、大きな体型をカバーしながらも、おしゃれを意識してデザインされた衣服が多数発表された。
「スーパーサイズ」の服を使ってファッション・ショーを開催する、というのがまず画期的。女性服などに馴染みのない人のためにちょっと説明すると、たいていのブティックには「大きなサイズ・コーナー」が設けられているが、これは通常、欧州サイズで「46」から「48」までを指す。
それより大きな「スーパーサイズ」になると、ただすべての部分を大きく作ればいいというわけではなく、お尻が大きい人、ももが大きい人、腕が大きい人、と個人個人の体型に大きな差が出てくるため、既製服として扱うには、様々な問題を伴う。だから「スーパーサイズのデザイナーはマジシャン」と言われるぐらい、大きな体を持つ女性はおしゃれに悩んでいるのだ。
また「普通サイズ」ではかわいいデザインも、「大きなサイズ」になるとそうでもなくなるということもよくある。色、柄、布の種類なども同様で、「大きなサイズ」と「普通サイズ」では、作り手にとっては作業が一から異なるという。
残念ながら現代では、「きれい=やせている」という概念が定着してしまっているので、摂食障害に悩む人まで多くなってきている。だからこそ、太っていてもおしゃれを楽しむことを教えてくれる「スーパーサイズのファッション・ショー」が注目を集めるというわけ。結局、おしゃれってその気になれば、誰でもできるってことなんだろう。
参考: sueddeutsche.de
"Supersize-Modenschauen in Düsseldorf"