シュピックミッヒのホームページ
www.spickmich.de
「シュピックミッヒ」は簡単に言えば、生徒による先生たちの通知表。いつもは先生に評価される立場にいる生徒たちが、逆に先生の「成績」をネット上で評価しちゃおうという大胆な企画だ。サイトを立ち上げたのは、ケルンの大学生ティノ・ケラーさんと2人の仲間。今年1月末に開始して以来、半年で全国の約15万人の生徒がメンバーに加わるまでに浸透した。
「シュピックミッヒ」への参加は無料。自分の名前や学校名、クラスなどを入力したら登録は完了だ。先生の「成績」は1~6までの段階評価に加え、「授業に熱心」「テストが簡単」「クール」「セクシー」なんてコメントまである。でも汚い言葉を使ったり、先生を中傷するような表現はもちろんご法度だ。またこのほか、好きな教科や苦手な教科、趣味なんかを書いて「自己紹介」もできるから、ほかの学校に通う生徒と情報交換したり、新しい友達を作ったりと、自由なコミュニケーションの場としても活用可能だ。
一方こんなサイトが広まって、当の先生たちが指をくわえて黙っているわけがない。先頃にはある女性教師が「生徒が先生に点数をつけるなんて、言語道断です!」とばかりに (さぞかし、ひどい評価だったんだろう…)、 ケルンの裁判所に訴え出た。しかし判決では、「生徒からの公平なフィードバックが期待でき、学校組織の透明化にもつながる」と、残念ながら一蹴されてしまった。
でもめげないで、先生。こうなったら「先生登録」して、自分が生徒たちにどう見られているのか、勇気を振り絞ってチェックするしかないでしょう。あ、でも、生徒名はもちろん匿名です、念のため。
ARDオンライン版 “Alkoholisierte Lehrer sind nicht sexy”