あきらめの気持ちを表す「halt」を使いこなそう!
さまざまな感情を強調する心態詞として、以前「doch」をご紹介しました。同じく心態詞である「halt 」(動詞haltenは「持っている、保つ、止まる」などの意)も、私たちドイツ人が日常的にとてもよく使う言葉の一つです。基本的には、発言したい内容の意味を強めたり、明確もしくは不変的な事実、あるいは無意味であることを強調したりするときに使います。
例えば、よく使われる表現で「Das ist halt so / Ist halt so」(そういうものだよ)があります。「halt」を添えることで、あきらめの気持ちを強調することができます。さらに、発言や状況を仕方なく受け入れなければならない(受け入れさせる)ときも「halt」の出番。「Da musst du jetzt halt durch」(頑張って乗り切るしかない)が一例で、どうすることもできない事実を強調する表現です。
また、ものごとを解決するためにより良い手段がほかになく、相手に代案を提示しようとする場合、「Wenn due sunbedingt willst, dann kaufe es halt」(そんなに欲しいなら、買えばいいじゃない)のように使うことができます。
ほかにも、時代遅れの決まり文句において「halt」はよく使われていて、「Männer sind halt Idioten」(男って本当にばかなんだから)といった表現も。ちなみに、「halt」の代わりに心態詞「eben」を使うことがよくありますよ。
「halt」は便利な言葉ですが、頻繁に使い過ぎるとあまり話し上手には聞こえません。ですから、本当に強調したいときだけ使うのがおすすめ。あとは練習あるのみです!
「halt」の主な使い方
あきらめの気持ちを表す場合
• Da kann man halt nichts machen / Kann man halt nix machen.
(できることはもう何もないよ)
状況を受け入れる・受け入れさせる場合
• Ich bin halt wütend auf dich.
(【あなたに対して】ただただ怒っています)
ほかに手段がない場合
• Dann solltest du halt die Uni wechseln.
(だったら大学を変えるべきだね)
代わりに「eben」を使う
• Ich bin halt/eben etwas stur.
(ちょっと頑固なんです)
• Wenn es heute nicht klappt, dann machen wir es halt/eben später. (今日うまくいかなければ、仕方がないからあとでやろう)