「する」を意味する動詞 machenとtunの違いは?
前回は「見る(sehen / schauen /gucken)」の動詞の使い分けについて取り上げましたが、今回は「する」に注目したいと思います。ドイツ語の「machen」と「tun」は、一般的な言葉遣いのなかでよく同じ意味で使われますが、使い分けに決まったルールはありません。ネイティブスピーカーでも細かい違いを説明することは難しく、感覚で判断することが多いです。
「machen」は、「Ich mache morgen dasPuzzle fertig」(明日このパズルを完成させるよ)など何かをやり遂げようとするとき、または「Ich mache heute Abend Curry」(今夜はカレーを作るんだ)というように料理をするときにも使われます。文脈によりますが、類義語には「herstellen」(生産する)や「zubereiten」(用意をする)のほか、「etwas in die Tat umsetzen」(何かを実行に移す)、「etwas bewirken」(何か引き起こす)、「durchführen」(実行する)などが挙げられます。また、「machen」は口語的に使われる傾向が強く、多くの場面で耳にする動詞です。
一方「tun」はより一般的な「する」を意味します。例えば、「Ich tue alles für dich」(君のために何でもするよ)や「Ich habeheute viel getan」(今日はたくさんのことをした)など、何か果たしたり済ませたりするときに使います。
また下のリストのように、表現によって「machen」と「tun」のどちらを使うのかが決まっている場合や、逆にどちらも使えることも。何度も練習して、より自然なドイツ語にブラッシュアップしてみてくださいね。
「machen」と「tun」の使い分け
「machen」を使う表現
• Das macht nichts!
(気にしないで!)
• Mach es nicht schlimmer als es ist.
(これ以上事態を悪化させないで)
• Ich mache ein Experiment.
(私はある実験をしています)
「tun」を使う表現
• Mein Kopf tut weh.
(頭が痛い)
• Das tut mir leid!
(ごめんなさい!)
• Das hat nichts mit dir zu tun.
(君とは何も関係ない)
「machen」も「tun」も使える表現
• Was machst/tust du da?
(何してるの?)
• Was soll ich tun/machen?
(どうしたらいい?)
• Ich will heute gar nichts machen/tun.
(今日は何もしたくない)