「使う」を意味する動詞 nutzenとbenutzenの違いは?
ドイツ語には、「使う」を意味する言葉がいくつかありますよね。まずは、使用頻度の高い「nutzen」と「benutzen」。この二つの動詞には、大きな違いがあります。「nutzen」は抽象的な物(能力、時間、機会)について、たいていはそれを使うことで利益がある場合に用いられます。一方、「benutzen」は具体的な物を使うときに使用される動詞です。例えば、「Ich nutze diese Chance」(この機会を利用する)といえますが、「Ichbenutze diese Chance」とはいいません。ちなみにある特定の目的がある場合は例外で、「Ich nutze/benutze den Computer, um etwas zu recherchieren」(調べるためにコンピューターを使う)のように、どちらの動詞も使うことができます。
「benutzen」の代わりには、「verwenden」と「gebrauchen」が使えます。「verwenden」は「benutzen」よりも格式張った言い方で、文書などで用いられることが多いです。一方「gebrauchen」は、「brauchen」(必要とする)から来ているように、必要性が関係します。例えば、「Das Auto ist nichtmehr zu gebrauchen」(この車はもう使えない)の「使えない」には、「役に立たないから必要ない」というニュアンスが含まれます。ちなみに「歯ブラシを使う」は、「gebrauchen」を使ってもなんとか意味は通じますが、「Ich benutze/verwendemeine Zahnbürste」とするのが自然です。
これらの違いはあくまで「Bauchgefühl」(直観)によるものです。決まったルールがあるわけではないため、傾向をつかんで使い分けてみてくださいね。
「使う」にまつわる動詞
nutzen
• Nutze die Zeit, um dich auszuruhen.
(その時間を休息に充ててね)
benutzen
• Er benutzt nie ein Handtuch.
(彼は決してハンドタオルを使わない)
verwenden
• Verwenden Sie bitte das Formular.
(こちらのフォームを使ってください)
gebrauchen
• Ich kann das alte Handy noch gut gebrauchen.
(その古いスマートフォンはまだ十分使える)
anwenden
※「応用・適用する」の意味
• Er hat einen Trick angewandt.
(彼はあるトリックを使った)
• Sie wendet das Wort richtig an.
(彼女はその単語を正しく使う)