ジャパンダイジェスト
意識改革から始める資産運用

ドイツでお金と上手に付き合う方法

山片 重嘉山片 重嘉 (やまかたしげよし)
ファイナンシャルアドバイザー

1970年生まれ。98年に渡独、文化交流や持続可能農業のプロジェクトに携わる。また、食と健康のアドバイザーとして講演活動などに勤しむ。その後、ファイナンシャルアドバイザーとして独立。個人・法人へのアドバイスを行っている。人生のテーマは、健康とお金を切り口に、豊かな生き方について考えること。

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81保険がカバーする健康診断・予防接種

定期的な健康診断や予防接種は受けていますか? 会社で検診をしない、日本語情報が少ない、医者に行っても言葉がよく分からないなどの理由で、日本にいる時と比べると健康診断を受けていない方が多いようです。

しかし医学の進歩で、以前は治療の難しかった病気でも早期発見することで治癒が可能な場合もあります。女性は20歳以上から、男性は35歳以上から、法定健康保険でも多くの検査が無料で受けられます。健康でなければ仕事をしたり、子育てをすることもままならず、場合によっては治療費がかかり、経済的に困窮してしまうことも。以下のようにたくさんの検診を無料で受けられるので、自分の年齢で該当する検査があれば、必ず受けることをお勧めします。

無料で受けられる健康診断

・20歳以上の女性年1回 子宮等の腫瘍
・25歳までの女性年1回 クラミジア感染症
・30歳以上の女性年1回 乳がんおよび皮膚がん
・35歳以上の男女2年に1回 健康診断
・35歳以上の男女2年に1回 全身の皮膚がん
・45歳以上の男性年1回 膀胱がん等
・50〜55歳の男女年1回検便による腸がん検診
・55歳以上の男女2年に1回 検便による腸がん検診
・50〜69歳の女性2年に1回 乳房撮影
・65歳以上の男性1回限り 腹部動脈瘤超音波検査(Aneurysmen der Bauchschlagader)

無料で受けられる予防接種

・10年ごとに破傷風およびジフテリア
・60歳以上で一度肺炎球菌

インフルエンザ・4種ワクチン接種

ドイツでは60歳以上の方・妊娠中の方・循環器系の慢性病・糖尿病・MS・HIV・老人ホーム入居者には年1回のインフルエンザ予防接種が推奨されており、これらの方は保険が効きます。そのほかの方は、保険会社によっては自己負担となるため、それぞれの保険会社で確認してください。

そのほか

妊娠中の各種検診、6歳までの子どもに対して10回の法定検診(U1- U9)、12〜15歳まで(J1)、また9〜14歳の女子で医師の勧めがある場合に子宮頸がん検診を受けることができます。

ボーナスプログラム

保険会社によっては歯科検診、歯科クリーニング、定期検診、定期的な運動、無料の予防医療講習の受講などによるキャッシュバックなどのボーナスプログラムを用意して、検診や予防医療措置を促しています。病気を未然に防ぐことができれば、医療費を削減できるからです。詳細はそれぞれの保険会社のサイトで内容をご確認ください。

自己負担の検診

検診には無料のものばかりではなく、任意に自己負担で行うものもあり、また医師から個別に勧められる場合もあります。その場合は見積もりを事前に保険会社に提出し、どのくらい保険がカバーしてくれるかを確認しましょう。あとからでは還付されない場合があります。

最近はどこの保険会社もスマホアプリから書類提出や保険金請求が可能で、アプリを使うと郵便でのやりとりよりも簡単で便利です。アプリをダウンロードして保険番号で登録、郵便で送られてくるコード番号でアクティベートします(保険会社により方法は異なる場合があります)。

 
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