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ドイツでお金と上手に付き合う方法

山片 重嘉山片 重嘉 (やまかたしげよし)
ファイナンシャルアドバイザー

1970年生まれ。98年に渡独、文化交流や持続可能農業のプロジェクトに携わる。また、食と健康のアドバイザーとして講演活動などに勤しむ。その後、ファイナンシャルアドバイザーとして独立。個人・法人へのアドバイスを行っている。人生のテーマは、健康とお金を切り口に、豊かな生き方について考えること。

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家財保険 Hausratversicherung

27 家財保険 Hausratversicherung

家財保険では、盗難・水漏れ・火災・落雷・暴風雨・ヒョウによる家財・携行品の損害と、それに伴って必要となる費用が補償されます。火災などでその住居に住めなくなった場合は、ホテル代・倉庫代なども補償対象となります。

基本料金(ベーシックタリフ)の補償内容

基本料金で補償の対象となるものは、住居や敷地内にある移動または取り外しのできる個人の所有物すべてです。例えば、洗剤や食料品などの非耐久消費財、また、家具や調度品、電化製品、現金や貴金属類(限度額あり)などです。人から借りている物も補償されますが、住居内の部屋を貸している場合には、間借り人の所有物は対象外となります。キッチンは、入居者が購入して設置した場合は、家財として補償対象となります。窓、扉、机、水槽などのガラス類は、追加のガラス保険で補償が可能です。引っ越しの際には、引っ越し開始から2カ月間は、両方の住居内の被保険者の所有物が補償されます。基本料金の補償内容は各保険会社で更新されていきますが、契約は自動更新されません。古い契約ですと古い補償内容のままのことがありますので、数年ごとに契約の見直しが必要です。

アップグレード料金の補償内容

基本料金では補償対象外でも、料金のアップグレードによって補償が可能となる項目もあります(自転車、アイロンによる焦げや煙による損害、仕事部屋内の家財、床材、壁紙、造り付けの家具、落雷による電化製品の損傷、オンラインバンキングなどでのフィッシング詐欺、不注意により発生した損害など)。この不注意による損害(grobe Fahrlässigkeit)というのが厄介です。非常にあいまいな定義のため、損害が起きた場合にそれが不注意によるものでないことを証明できなれば(一体どうやって証明可能なのでしょうか)、基本料金では保険会社から補償を拒否される可能性があります。火事などで大きな損害が出たときに、保険に入っているのに補償されないというのでは意味がありませんので、加入するのであればアップグレード料金をお勧めします。

補償を受け取るために

火事や盗難などで家財が失われた場合、同程度の物を新品で購入する費用が補償されます。普段から、購入した物の請求書やレシートを保存しておきましょう。証拠書類がない場合は名称や型番を控え、あらゆる家財は写真に撮って、パソコンだけでなくネット上にも保存しておくと良いでしょう。写真で証明することができれば、大抵の物は補償されます。計算は大変ですが、書籍もすべて写真に撮っておくと、請求することができます。

保険料

保険料は、住居面積と住所によって変わります。空き巣の多い都市部や、水害の可能性のある地域は高くなります。 年間保険料は、例えばデュッセルドルフ市内の75㎡の住居の場合、免責金額0ユーロ、1年契約の場合、基本料金では約50ユーロから、補償範囲の広いアップグレード料金では、例えば約115ユーロです。

注意点

窓を斜めに倒して開けたまま外出した場合は、空き巣が入っても補償されませんので、窓はきっちりと閉めて出掛けるようにしてください。また、鍵も最後までしっかりと施錠すること。外出時に、洗濯機や食器洗浄機を回しっぱなしにしないことも重要です。

 
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