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今月のおすすめはこれ!

ドイツニュースダイジェストのスタッフが、日々の中で出会った「これぞおすすめしたい!」というものを、熱量たっぷりのコメントと共にお届けします。

#4 特集関連企画! スタッフの推しマンガ

『あさきゆめみし』大和和紀 著 講談社編集部・沖

『あさきゆめみし』

原作の源氏物語が大学入試の古文でよく出題されることから、高校時代に『あさきゆめみし』を読み始めました。平安時代から日本の女子に愛されてきた恋愛物語なだけあって、私のクラスでもハマってしまう人が続出。ただ光源氏のマザコンぶりや、女遊びには批判が集中していましたが、私はどこか寂しがり屋で憎めない彼に恋していました。ちなみに作者の大和和紀氏は、十二単を実際に試着したり、京都御所などへ行ったりと、完璧な取材を通して空間や距離感を学んだということ。編集者としても見習いたい姿勢です。

『GALS!』藤井みほな 著 集英社JAPANDIGEST編集部・墾

『GALS!』

ドイツ人の私が初めて読んだ日本のマンガが『GALS!』でした。絵もかわいく、会話が生き生きしていて、ギャグもとても面白いです。それと同時に、いじめやセクハラなどの真面目なトピックも扱っています。しかし、いつもハッピーエンドなので安心して読めるのも良いところ。印象に残っているのは、主人公のカリスマギャルである 寿 (ことぶき) (らん) の父が、いつも家族全員に唱和させる「寿家家訓」。お父さんは、子どもたち全員が警察官になるべしと考えていますが、父のルールをいつも無視する蘭をかっこいいなと思っていました。

『A子さんの恋人』近藤聡乃 著 KADOKAWA編集部・穂

『A子さんの恋人』

3年前にNYへ移住したA子さんが、日本に置いてきた元恋人A太郎とNYで出会ったA君との間で、恋に人生にゆれる1年を描く。不器用だけど憎めない登場人物たちが実にリアルで、海外在住アラサーというA子さんとの共通点もあってか、自分と重ねて読みました。王道ラブコメよりも「あいまいで問題だらけの恋愛もの」に強く惹かれるようになり、私も大人になってしまったのだなぁ……と気付かされた作品です。作者の近藤聡乃さんはNY在住で、長らくウェブで連載しているコミックエッセイ『ニューヨークで考え中』もおすすめ!

『駅から5分』くらもちふさこ 著 集英社編集部・真

1095号「バウハウス創立100周年」

主人公が目的に向かって突き進むマンガも面白いですが、個人的にはさまざまな人間模様が交差する群像劇が好きです。くらもちふさこ氏の『駅から5分』では、架空の街にある「花染駅」から5分圏内で、人々の小さな物語が展開。基本的に一話完結で各話の主人公も異なり、(本人以外にとっては)大きな事件も起きません。一方で、各キャラクターが物語の垣根を超えて繋がったり、本人の知らないところで影響し合ったり。さまざまな人のごく個人的な視点や感情から、人々を包み込む街の在り方が見えてくる様がとてもリアルです。

『浦安鉄筋家族』浜岡賢次 著 秋田書店営業部・米

『浦安鉄筋家族』

これまでの人生であまりマンガを読んでこなかったのですが、小学生のときに読んだ『浦安鉄筋家族』が強烈に印象に残っています。といっても、特に内容を覚えているわけではありませんが、とにかく大笑いした記憶があります。本コラムの執筆に当たって改めて読み、アニメもちらっと見てみましたが、やはり暗い気持ちを一瞬で吹き飛ばしてくれるような内容でした。千葉県浦安市に住むやたら元気な小学2年生と、その家族や友人たちを描いたコメディーで、お疲れ気味の方におすすめのマンガです。アニメもとっても面白いですよ。

『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦』赤坂アカ 著 集英社JAPANDIGEST編集部・新

『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦』

全巻読んだ後でも、なお頭から離れないようなマンガは自分にとってそう多くありません。『かぐや様は告らせたい』は、私がこれまで読んだマンガの中で最も面白かったシリーズの一つ。お互い惹かれ合っているのにプライドが高すぎて自分から告白できない二人が、持ち前の頭脳を駆使して相手に告白させようとするラブコメディーです。斬新なジョークや不条理なシチュエーションを、これほどクリエイティブな方法で紙面に表現できるマンガを、私は『銀魂』(集英社)を除いて知りません。思い出しただけでニヤニヤしてしまいます!

 
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