ジャパンダイジェスト
ドクターの診察室


ドイツの日照時間と健康

ドイツで初めての冬を迎えています。日照時間が少ないと体に良くないと聞きましたが、具体的にどのような問題があるのでしょうか。

ドイツの冬の日照時間

日照時間(Sonnenscheindauer)とは、影がやっとできる程度(1平方メートル当たり120ワット)以上の直射日光のある時間です。日の出から日没までの可照時間とは異なります。12月の日照時間は、東京では平均166時間であるのに対し、デュッセルドルフでは平均40時間(図1)。東京のわずか4分の1です。ちなみにドイツで最も日照時間が短かったのは、テューリンゲン州の山間部で1965年12月に観察された0時間です。

ドイツの日照時間

太陽光は健康の源

地球上に生命が誕生してから今日に至るまで、太陽のエネルギーは私たちに大きな恵みを与えてくれています。そのため、私たちの体の中には太陽光と関連する生命活動に欠かすことのできないメカニズムが組み込まれています(表1)。

表1 太陽の光が及ぼす影響が考えられ病態 

● くる病・骨軟化症
● 冬季うつ
● 肺結核の治療効果
● 1型糖尿病の発症頻度

太陽光(紫外線)とビタミンD

脊椎動物の骨(カルシウム)の形成と維持に欠かせない栄養素がビタミンDです。私たちヒトは、ビタミンD3の多くを紫外線を浴びた皮ふで作っています。ほかには、シイタケなどキノコ類から出来るビタミンD2、サケやマグロなどから出来るビタミンD3を食すことでビタミンDを得ています。

ビタミンD不足の人が増加中

ドイツの男性1763名、女性2267名を対象としたキール大学の調査で、男性の57%、女性の58%にビタミンD不足がみられました。65歳以上の女性に限ると75%にも上ります(2007年の欧州臨床栄養誌)。長野県に住む平均年令65歳の女性486人を対象とした日本の調査でも、全体の55%にビタミンD不足の状態がみられています(2003年の神戸薬科大学と成人病診療研究所の報告)。

ビタミンDが足りないとどうなる?

ビタミンDは肝臓で代謝された後、さらに腎臓で「活性型ビタミンD」に変換され、ホルモンとして働きます。この活性型ビタミンDが不足すると、小腸からのカルシウムの吸収が悪くなり、骨の形成と維持に支障が生じます。幼少児のビタミンD不足の代表的な病気が「くる病(Rachitis)」で、成人では「骨軟化症(Knochenerweichung)」、年配者では「骨粗しょう症(Osteoporose)」や骨折の原因になります。

ビタミンD剤の服用の効果は?

骨粗しょう症の治療には、活性型ビタミンD製剤が用いられます。また、骨粗しょう症のない閉経後の健康な女性が、将来の骨折予防のために少量のビタミンDとカルシウム剤を服用することがあります。しかし、これに対しては今夏、米国予防医療専門委員会(USPSTF)が「骨折を予防できるという十分な証拠はなく、服用は勧められない」との声明を出しています。

「冬季うつ」とは?

空がカラッと晴れ上がった日はウキウキするのに対し、どんよりとした寒い日には気分もスッキリしません。冬になると毎年気分の落ち込みが大きく、うつ病に似た症状を呈する人もいます。「冬季うつ(Winterdepression)」、または季節性感情障害と呼ばれるもので、気分の落込みは10〜11月頃に始まり、3月頃には自然に治ります。20〜40歳の比較的若い女性に生じやすいとされています。

過眠と過食が特徴的
気分が落ち込み、無気力になる。集中力が低下し、普段慣れた仕事をするのに時間が掛かる。人付き合いが億劫になるなどのうつ様の症状に加え、「いつも眠い」「食欲が増し、甘い物や炭水化物を欲する」といった特徴が加わります(表2)。

表2 冬季うつの症状

● 十分眠ってもまだ眠い(過眠)
● 甘いものや炭水化物を食べる(過食)
● 生きがいを感じない
● 面白くない、興味がわかない
● 仕事が手につかない、根気がない
● 不安感、イライラ感

冬季うつの原因は?
日照時間が関係していると考えられ、緯度が高い地域ほど多くみられます。網膜に当たる太陽の光量が減ると、脳の神経伝達物質であるセロトニンの合成も減り、それがうつ症状の発現に関与すると言われています。また、私たちの睡眠のリズムを調整している脳の松果体ホルモン、メラトニンも日照時間が短くなると分泌が増え、睡眠を助長します。寒く暗い冬の期間は、冬眠とまではいかなくても、活動を停滞させてエネルギー消費を抑えるようにできているのかもしれません。

治療は光線療法
冬季うつの治療には「光線療法(Lichttherapie)」が効果的です。多くの場合、2500〜1万ルクスの強い光を数十分〜1、2時間、特に朝方に浴びることで症状の改善がみられます。これらは自宅でも簡単にできる対処法で、例えば電機メーカーのフィリップスからは自宅用の光線療法機器(EnergyLicht®)や、徐々に明るくなり、起床時間に最大になる光の目覚まし時計(Wake-up Light®)も販売されています。

日照時間やビタミンDに関わる その他の病気

ビタミンDはカルシウムの代謝だけではなく、免疫機能やその他の病気とも関係があることが分かってきました。

ビタミンDと糖尿病
血糖を調節するインスリン分泌が失われる子どもの1型糖尿病の発症は、北欧など高緯度地帯に多く、かねてから日照時間・ビタミンD・牛乳の摂取量などとの関係が疑われてきました。これらハイリスク地域の子どもへのビタミンD補充が、1型糖尿病予防に役立つ可能性が示されてきています(イギリス医師会雑誌2008年のメタアナリシス)。最近では、インスリン抵抗性の増加が原因で発症する大人の2型糖尿病についても、ビタミンDの関与が示唆されてきています。

日光浴と結核の治療
長年、肺結核の療養になぜ日光浴(Sonnenbad)が有効なのか分かっていませんでした。しかし、結核患者は血中ビタミンD値が低いこと、ビタミンDの補充療法で治療効果が促進されること、結核菌と闘う白血球の機能にビタミンDの存在が大切なことなどが分かってきました。日光浴が免疫力を高めるとすれば、理解しやすくなります。

多発硬化症(MS)
多発性硬化症(Multiple Sklerose、MS)は、日本では特定疾患に指定されている原因不明の希な神経疾患です。高緯度地域ほど発症が多く、多発性硬化症患者の血中ビタミンD濃度が低いことから、ビタミンDの関与も示唆されています。

がんに対して
ビタミンDに、がんの抑制効果があるという報告がある一方で、効果はなかったとする報告もあります。検証が期待されている分野ですが、 米国予防医療専門委員会(USPSTF)は「ビタミンDの少量服用のがんへの効果はまだ根拠に乏しいので、服用は勧められない」との声明を出しています(2012年夏)。

ビタミンD投与とインフルエンザ
6〜15歳の学童334人を対象とした日本の研究では、ビタミンD3製剤を12月から4カ月間服用した子どものインフルエンザ発症率は10.8%(167児童中18名)、偽薬を服用した子どもでは18.6%(167児童中31名)だったという興味深い報告があります。統計的な差はそれほど大きくなかったので、今後の検証研究が待たれます。

冬だからこそ日光浴が大切

今年は、12月21日に夜が1年で最も長くなる冬至(Wintersonnenwende)を迎えます。どうしても暖かい屋内に閉じこもりがちな季節ですが、ビタミンD不足を防ぐには、週に2回30分、もしくは毎日10〜15分間(環境省の紫外線環境保険マニュアル2008、ほか)、顔や手の皮ふに直射日光を当てる程度で十分とされています。ドイツでは、真冬でも晴れれば外へ散歩に出掛ける人を多く見かけますよね。日光に当たることが、最も効果的なビタミンD補給法と言えます。

最終更新 Donnerstag, 27 Dezember 2012 01:40
 

こむら返り

45歳の男性です。ときどき夜中に足がつることがあります。
「こむら返り」と言われるものでしょうか?
突然の激しい痛みで睡眠が妨げられますし、原因がわからず不安です。

「こむら返り」とは?

「こむら(腓)」とは、ふくらはぎのことで、平安時代から江戸時代にかけて使われていた言葉です。隆々とした肉の意が転じた「こぶ(瘤)ら」から来たという説もあります。医学用語では腓腹筋(ひふくきん)、ドイツ語では「Wadenmuskel」と言います。この「こむら」がひっくり返ったような激痛が走るため、「こむら返り」と呼ばれるようになったのでしょう。

こむら返りとは、足のふくらはぎの筋肉が突然けいれんし、強く収縮したままの状態になることです。特徴は、1)強い筋肉の収縮が起こり、2)強い痛みを伴い、3)数秒の内に発症し、通常は数分以内に自然に収まります。4)発症は運動の最中だけではなく、安静にしている時にもみられます。医学用語では「筋クランプ」「有痛性筋けいれん」と呼ばれ、ドイツ語では「Wadenkrampf」です。

表1 こむら返りの特徴

● 強い筋肉の収縮
● 痛みを伴う
● 突然起こり数分で治る
● 運動時のほか、夜間の安静時にも起こる

こむら返りの頻度

健康な人でも30~70%の人が一生に1度はこむら返りを経験すると言われています。年齢と共に起こりやすくなり、60歳を過ぎると30%以上の人がこむら返りになるそうです。妊婦にも多くみられ、妊娠後期には約半数の妊婦がこむら返りを経験すると言われています(後述)。

表2 こむら返りを起こしやすくするリスク要因

● 年齢が高いほど増える
● 妊娠中〜後期
● 脱水(汗や下痢)
● スポーツ前の準備運動不足
● 日常的に運動不足な状態での急な筋肉疲労
● 下肢の血流障害
● アルコールの飲み過ぎ

運動中のこむら返り

昼型のこむら返りは、足を激しく動かすサッカーや水泳、ゴルフのスイングの直後、寒いところに長時間立っていた後などにみられるものです。準備運動の不足や、普段ほとんど運動しない人が長時間歩いて足に負担が掛かった時、さらに大量の発汗や下痢による脱水状態が発症を助長します。

睡眠時に起きるこむら返り

寝ている時に急に足がつって目が覚めるタイプのこむら返りもあります。上向きに寝ると足首の部分が伸びた状態(すなわち、ふくらはぎの筋肉が縮んでいる)になりやすい上、睡眠中はふくらはぎの筋肉が縮み過ぎないように調整している腱紡錘(けんぼうす)というセンサーの働きが鈍くなることも関係します。足の疲れ、静脈のうっ血など、ふくらはぎの部分の血流の悪さなどが危険因子です。年齢と共に増加するこむら返りは、このように夜間にみられることが少なくありません。

妊娠とこむら返り

妊娠中、特に中~後期に、こむら返りが起きやすくなります。運動不足や、胎児が成長するにつれて大きくなる足への荷重と疲れ、静脈のうっ血(静脈血の流れが良くないこと)、さらに胎児の成長に伴って骨盤が広げられることにより、足の筋肉が引き伸ばされた状態になりやすいことも関係しているようです。多くの場合、出産とともにみられなくます。

病気に伴うこむら返り

下肢の血流障害、糖尿病、甲状腺機能低下症、腎不全、慢性肝炎、下位の運動神経が侵される末梢神経疾患などの病気に伴って、こむら返りが起こります。国民病となりつつある糖尿病では、その発生率は健康な人の約6倍とも言われています。人工透析を行っている腎不全の患者の場合も6割以上、肝疾患、慢性肝炎では約5割、肝硬変では約8割の患者に、こむら返りが確認されたという報告もあります。

薬剤によるこむら返り

高コレステロール血症の治療に用いられるスタチン系薬剤(プラバスタチンなど)、降圧剤の中では血管拡張作用のあるβ-遮断剤(ピンドロールなど)、さらに利尿剤やカルシウム拮抗剤(ジルチアゼム)、抗甲状腺剤(メルカゾール)などの影響によって、こむら返りが起こることが知られています。あまりにも頻繁にこむら返りを起こす場合は、主治医に相談してみましょう。

指や肩の筋肉でも

筋肉の異常収縮による有痛性けいれんは、「足の裏」「指」「肩や首の筋肉」「肛門」でも起こります。肛門の筋肉で起こるときは「肛門括約筋痙攣」と呼ばれ、強い肛門の痛みを生じます。

肉離れとの違い

筋肉が急に強く収縮して、筋肉を包んでいる薄い膜(筋膜)や筋肉を構成している筋繊維自体に傷が付くのが肉離れ(Muskelzerrung)です。こむら返りの場合、通常数分で普通に歩けるようになるのに対し、肉離れでは重症度によっては回復までに2~4週間掛かります。

何故、筋肉が縮んだままになるの?

私達の足は、神経からの指令で筋肉細胞が絶妙に収縮と弛緩を繰り返すことによって、動きがコントロールされています。さらに、ふくらはぎの筋肉が必要以上に縮みそうになると、アキレス腱の中にある腱紡錘(けんぼうすい)というセンサーが働いて、筋肉の過度な収縮を防いでくれます。前記のリスク因子が加わったとき、これらの調整機能が一時的にダウンし、ふくらはぎの筋肉の一部もしくは全体が縮んだままのけいれん状態になるのが、こむら返りです。

 図1 こむら返りの修復法

こむら返りの治療

こむら返りの起こった側のつま先を手前に強く引き寄せ、ふくらはぎの筋肉を伸ばすようにすることで消失します。ほかの部位が異常収縮した際も、手で縮んでいる筋肉を伸ばす方向に動かします。筋弛緩剤や、痛みに対する鎮痛薬が用いられることもありますが、効果は限定的で、医学的にも広く有効性が認められているのは次にご紹介する漢方薬です。

芍薬甘草湯の効能

繰り返し起こるこむら返りの予防・治療には漢方薬の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう、ツムラー68)が効果的です。ボタン科の「芍薬(Paeonia lactiflora)」は、筋肉の収縮にかかわるカルシウムイオンの細胞内への移動を抑え、「甘草(Süßhölzer)」は細胞からのカリウム排泄を助けることにより、筋肉の弛緩を促すと考えられています。

芍薬甘草湯を用いる際の留意点

「甘草」の成分はグリチルリチン酸とも呼ばれ、ミネラルコルチコイドであるアルドステロンと似た作用があります。そのため、長期間にわたって用いていると、時に低カリウム血症や偽アルドステロン症といった病態を生じます。特に高血圧の人や利尿薬で治療中の患者、心臓病や筋肉疾患の方は注意が必要です。

こむら返りの予防

スポーツの前には、ふくらはぎの筋肉のストレッチを含めた十分な準備運動が必要です。大量に汗をかく運動、または下痢や熱中症など、脱水症状がみられる際には水分補給が大切です。ほとんど運動をしない日でも、1日1回は片足を後方にずらして屈伸するなどふくらはぎのストレッチを心掛けましょう。ふくらはぎの軽いマッサージや就寝前の入浴は血流の改善に役立ちます。

表3 こむら返りの治療と予防

● 発作時は、患側のつま先を手前に引き付けて、ふくらはぎの筋肉を伸ばす
● 漢方薬の芍薬甘草湯が有効(ドイツでの市販なし)
● スポーツ前の十分な準備運動
● 普段から足のストレッチを心掛ける
● 下肢を冷やさない
最終更新 Montag, 26 November 2012 11:46
 

子どもと大人の風疹・麻疹・水ぼうそう

日本では今、大人の風疹や麻疹が流行っていて、しかも子どもより症状が重いと聞きました。子どもの頃に予防接種をしたかどうか不確かですが、ワクチン接種をした方が良いのでしょうか?

風疹は近年まれにみる最悪の流行

日本の国立感染症研究所の集計によると、今年7月までに報告された風疹(Röteln)はすでに昨年1年間の1.6倍で、この5年で最悪の流行となっています。流行の中心は20~40歳代の男性。この層が全体の半数以上を占めています。麻疹(Masern)も、ここ3年間で20歳以上の患者が1500人と増加傾向にあります。

なぜ大人の風疹が流行しているの?

現在20~40代の日本人男性の中には、風疹のワクチン接種を受けていない人が少なくありません。平成23年度の感染症流行予測調査によると、30~50代の男性のなんと5人に1人、20代の男性でも10人に1人が風疹に対する免疫を持っていませんでした。

子どもの頃、予防ワクチン接種を受けたから大丈夫?

ワクチン接種後、時間とともに徐々に抗体価が減少することがあります。風疹も麻疹も、昔は周囲の人に感染がみられ、それによって自然に免疫力が維持されてきたものの、近年は流行も減り、子どもの頃に1回接種しただけだとウィルスに対する免疫が低くなっている場合があります。実際、風疹ワクチンを1回しか受けなかった20歳以上の女性の20人に1人は、抗体価が低いとも言われています。

風疹(三日はしか)について

風疹ウィルスによる感染症。英語では「ドイツはしか(German measles)」とも呼ばれます。

どうやって感染・潜伏期は?
患者の鼻水に含まれるウィルスに直接接触したり、くしゃみによる飛沫感染で伝染ります。他者への感染力がみられるのは、発疹が出てくる1週間前から発疹が出て約4日間程度。感染者の約70%に症状が出現します(顕性感染)。潜伏期は2~3週間。

発疹の特徴と症状は?
発疹は発熱と同時にみられ、耳の後ろにあるリンパ節が腫れます。軽い痒みを伴なう紅斑が顔から全身に拡がります。紅斑は麻疹のように融合せず、発疹が消えた後の色素沈着もみられません。大人が風疹に罹ると、発熱や発疹の期間が子どもより長く、しばしばひどい関節痛がみられます。1週間以上休まなければならないこともあり、重篤な合併症も希にみられます。

治療までの流れ、合併症の危険性は?
風疹ウィルスに対抗する薬はなく、対症療法が中心となります。また、脳炎、髄膜炎、血小板減少性紫斑病を合併することがあり、妊娠初期では先天性風疹症候群(後述)の原因となります。一度罹ると終生免疫を獲得しますが、ごくまれに再感染したとの報告もされています。

妊婦・妊娠希望の方は要注意!
妊娠早期の妊婦が風疹に罹ると胎児に先天異常をもたらす「先天性風疹症候群(Rötelnembryofetopathie)」の危険が生じます。妊娠する可能性のある女性は、過去に風疹に罹ったかどうか、予防接種を受けたかどうかが不確かな時は、予防ワクチンを接種するようにしましょう。ただし、風疹ワクチンは生ワクチンのため、妊婦は接種できず、ワクチン接種後2カ月間は避妊の必要があります。

麻疹(はしか)について

乳児後半から幼児にかけて好発するウィルス感染症です。特に2歳以下の患者が50%を占め、その95%以上が予防接種未接種の子どもです。春から夏にかけての感染が多く、数年間隔で流行がみられます。

どうやって感染・潜伏期は?
麻疹ウィルスは感染力が強く、咳やくしゃみによる飛沫感染で体の中に入ります。潜伏期は10~12日間。感染者の95%以上で症状がみられます。

症状は?
38℃前後の発熱や咳、鼻水など、風邪のような症状で発症します。他人への感染力はこの症状が出ている時期に最も強くみられます。38℃前後の発熱が2~4日間続き、いったん少し熱が下がった後、口の中に白い斑点がみられ(コプリック斑)ます。そして再び39℃近い高熱が出て、全身に小さな赤い斑状の発疹が出現します。発疹の特徴は、耳の後ろや頬から始まり、次第に体や四肢に拡がります。小さな赤い班は融合拡大して不正型となり網の目状となります。意外なことに、この皮疹の部分にはウィルスは存在しません。大人が麻疹に罹ると、基本的な症状は子どもと同じですが、重症化して1週間程度の入院が必要となることがあります。

治療までの流れ、合併症の危険性は?
麻疹ウィルスを直接やっつける薬はありません。症状を軽くする対症療法が中心となります。また、約30%に合併症がみられます。最近は、細菌の二次感染による中耳炎がもっと多く、時には肺炎や脳炎を併発します。脳炎は麻疹患者の1000人に約1人にみられ、そ の20〜40%に後遺症が残り、約15%の人が死亡します。麻疹に一度罹れば、強い終生免疫を獲得しますが、ごくまれに再感染もみられます。

水ぼうそう(水痘)について

水ぼうそう(Windpocken)は、水痘・帯状疱疹ウィルスの初感染によって起こる病気です。ほとんどが9歳以下の、乳幼児から学童前半期の小児に好発します。水ぼうそうが治った後も、ウィルスが神経節に潜み続け、後年になって帯状疱疹(Herpes Zoster)を引き起こします。

どうやって感染・潜伏期は?
水痘・帯状疱疹ウィルスは極めて伝染性が強く、接触感染や飛沫感染にて感染します。潜伏期は2~3週間です。

発疹と症状は?
発熱や体のだるさとともに、頭皮を含む全身に痒みを伴った小さな紅斑が出現、数日の間に虫さされにも似た小さな水疱(すいほう)からかさぶたへと変化します。次々に新しい発疹ができるため、紅斑・水疱・かさぶたが混在します。7~10日で治ります。最近は初感染の年齢が上昇傾向にあり、大人の水ぼうそうも増えてきています。大人では症状が重症化しやすく、肺炎や脳炎(特に小脳炎)を合併することがあります。

治療は?
痒み止めの外用薬など、対症療法が中心です。重症化を避けるために抗ウィルス薬を服用することもあります。感染してから72時間以内であれば、水痘ワクチンによって60~80%の発症を抑えることができます。ライ症候群という重篤な病態を引き起こすことがまれにあるので、発熱に対してアスピリン製剤を使ってはいけません。一度罹ると、終生免疫を獲得すると言われていますが、水痘・帯状疱疹ウィスルに対する抗体価が低下した状態では、再感染もみられます。

ワクチン接種しても発症?
水痘ワクチンの接種で免疫ができていても、10~20%の人が水痘を発症します。この場合、症状はとても軽く、発疹の数も少ないことがほとんどです。

麻疹・風疹・水ぼうそうの特徴
麻疹 風疹 水ぼうそう
潜伏期 2週間 2〜3週間 2〜3週間
発熱と
発疹
二峰性の発熱。
再発熱時に発疹
発熱と同時に発疹 発熱と同時に発疹
発疹の
特徴
耳の後、頬から体・
四肢へと拡がる。
発疹の融合あり
顔から全身に拡がる。
発疹の融合なし
水疱の形成。
新旧の発疹が混在。
頭皮にも水疱あり
発疹の後 色素沈着あり 色素沈着なし かさぶた化
その他の
特徴
口内のコプリック斑 耳の後のリンパ節 -
大人では 重症化あり 重症化あり 重症化あり

予防接種は1回、それとも2回?

日本でも2006年から風疹と麻疹ワクチンの2回接種法が導入されました。ドイツの場合、1回のワクチン接種での免疫獲得率は、麻疹で95~98%、風疹で約95%、水ぼうそうでは92~97%(1回の予防接種を受けた人でも免疫がついていない可能性がある)で、2回目のワクチン接種による免疫獲得率は、麻疹は100%、風疹はほぼ100%、水ぼうそうは98%以上となります。また、1回しかワクチンを接種していない人の場合、10年以上も経つとウィルスに対する抗体価が下がっていることがあります。麻疹ワクチンを2回受けていない妊婦のご家族の方は、風疹予防と麻疹予防の両方の観点から、麻疹・風疹混合ワクチン(MR)の接種が推奨されています(国立感染症研究所)。

※ドイツでの予防接種については、過去の連載もご覧ください。

最終更新 Dienstag, 23 Oktober 2012 13:08
 

果物アレルギー - 花粉症との不思議な関係

りんごを食べると唇やのどが痒くなります。
りんごのアレルギーってあるのでしょうか?

果物でアレルギー?

秋は果物の季節。でも美味しいはずの果物を食べると、口の中がピリピリとむず痒くなる人がいます。口腔アレルギー症候群(Orale Allergiesyndrom)と呼ばれ、りんごやサクランボ、モモ、メロン、キウイと原因となる果物は様々です(表1)。果物アレルギーは食物アレルギー(Nahrungsmittelallergie)の一種ですが、実は花粉症(Heuschnupfen)とも密接な関係があります。平成14年・17年度の厚生労働科学研究報告書によると、食品によるアレルギー全体の約6%を果物アレルギーが占めています。花粉症を患う人が増えるに従って増加傾向にあると推測されています。

表1 果物アレルギーのみられる果物の例
マタタビ科 キウイ
バラ科 モモ、りんご、ナシ、 サクランボ 、イチゴ
ウリ科 メロン、スイカ
バショウ科 バナナ
ミカン科 オレンジ、レモン
パイナップル科  パイナップル

果物アレルギーの症状は?

果物アレルギーの主な症状は、口腔アレルギー症状です。ある特定の果物を食べると、15分以内に唇や舌、のどの奥がイガイガと痒くなります。子どもなら、「不味い」「苦い」「辛い」「口が痛い」などと訴えることもあります(図1)。果物アレルギーの原因となるタンパク質は消化液で分解されることが多いため、口腔内のアレルギー症状に留まり、全身症状は伴わないケースが少なくありません。

 図1 骨髄は骨の中の血球の製造工場

果物を食べて救急車を呼ぶことも!

しかし、場合によっては皮膚や粘膜にじんま疹が出たり、目や鼻の痒み、さらには腹痛、吐き気、下痢などの消化器症状を生じることもあります。気管支喘息を誘発したり、アナフィラキシー反応(急性の全身性の即時型アレルギー反応)を起こしたり、救急車を必要とする重篤な症状をきたすこともあります。

花粉症との不思議な関係

果物アレルギーは、特定の花粉症と関連することも分かっています。例えば、 シラカバ(Birke)花粉症では約半数の人に何らかの口腔アレルギーがみられるとも言われており、バラ科のサクランボやりんご、モモ、ナシ、イチゴ、さらにマタタビ科のキウイに対してもアレルギー反応がみられます。ブタクサ(Beifuß)花粉症の人には、メロンやスイカなどウリ科の果物やバナナのアレルギーが生じやすく、カモガヤ花粉症は、オレンジのアレルギーと関係すると言われています(表2)。そのため、口腔アレルギー症状は花粉症の季節に悪化することがあります。

表2 花粉症との関係
シラカバ花粉症 マタタビ科 キウイ
バラ科 モモ、りんご、ナシ、サクランボ 、イチゴ
ブタクサ花粉症 ウリ科 メロン、スイカ
バショウ科 バナナ
カモガヤ花粉症 ミカン科 オレンジ、レモン

ゴム製品のアレルギーとの関係

ゴムの成分である天然ゴムの木の樹液(ラテックス)に対するアレルギーがあると、ゴム製品(ゴム手袋やコンドームなど)に触れることで、痒みやじんま疹を生じます。ラテックスアレルギーの約半数に果物アレルギーを合併すると報告されていて、キウイやバナナ、アボガド、栗、マンゴー、パパイヤ、メロン、モモ、パイナップルなどの果物アレルギーは、ラテックスアレルギーとの交差抗原性(後述)があることから「ラテックス・フルーツ症候群(Latex-Frucht Syndom)」とも呼ばれます。

果物アレルギーの原因は?

多くの果物アレルギーは、まず草木の花粉に対する花粉症になった後、その花粉と似た構造のタンパク質(交差抗原性と言います)が含まれる果物を食べることによって生じます。これらは「クラス2食物アレルギー」とも呼ばれます。それに対し、花粉症とは関係なく、食品中のタンパク質に対してできた抗体が原因で起こるアレルギー反応は「クラス1食物アレルギー」と呼ばれ、全身性のアレルギー反応を示す場合があります。その一方で、果物を煮たり、焼いたり、漬けたりするとタンパク質が変化して、同じ果物でも口腔アレルギーが起こらなくなったります。また、漬けたりすることによって新しくできたタンパク質が別なアレルギーの原因となることもあります。

植物科が共通だと起こりやすい?

植物学的に同じ科に属する果物では抗原が似ているため、アレルギーを起こしやすくなります。例えば、サクランボとりんご、モモ、ナシ、イチゴはバラ科に属するため、サクランボで口腔アレルギーを起こす人はりんごなど他のバラ科の果物のアレルギーが同時にみられることも少なくありません。

無農薬果物でアレルギーは減る? 増える?

無農薬栽培のりんごで行った近畿大学の研究(2006年)によると、無農薬栽培によって必ずしもりんごアレルギーが減るわけではなさそうです。むしろ、無農薬栽培のりんごは、感染特異性タンパク質(抗菌作用のあるタンパク質)というアレルギーの原因物質が増えたと報告されています。理由として、無農薬果物では病害虫の攻撃に対抗するために感染特異性タンパク質が多く作られている可能性が考えられています。

果物アレルギーいろいろ

● シラカバ花粉症と関係するもの

キウイアレルギー(Kiwi)
果物アレルギーとして最も多くみられます(神奈川県食物アレルギー実態調査)。キウイはマタタビ科に属しますが、バラ科果物と同様にシラカバ花粉症の人に起こりやすくなっています。同じキウイでも、緑色の果実を持つデリシオサ種の方が、黄色い果実のチネンシス種よりアレルギー成分であるアクチニジンという物質が多く含まれています。

りんごアレルギー(Apfel)
シラカバの花粉症と交差抗原性があります。りんごを生で食べたり、生果汁を飲んだりすることで生じます。りんごジャムや加熱処理済のりんごシュースではアレルギーを生じないこともあります。

モモアレルギー(Pfirsich)
「モモもスモモもモモのうち」と言われるように、同じバラ科に属するモモやスモモでみられます。

サクランボアレルギー(Kirsche)
バラ科の果物であるサクランボを食べて起こるアレルギーです。アメリカンチェリーでもみられます。

● ブタクサ花粉症と関係するもの

メロンアレルギー(Melone)
神奈川県の調査では、2番目に多く報告されたのがメロンアレルギーです。メロン以外にもスイカなどウリ科の果物でアレルギー症状がみられることがあります。

バナナアレルギー(Banane)
バナナを食べたり、生のバナナジュースを飲むことで起こるアレルギーです。

● カモガヤ花粉症と関係するもの

オレンジアレルギー(Orange)
オレンジは、イネ科のカモガヤの花粉症と交差抗原性があります。生のオレンジを食べたりすることで、口腔アレルギー症状が現れます。

果物アレルギーの診断方法は?

特定の果物を食べることにより繰り返される、特徴的な口腔アレルギー症状の経験により診断がなされます。さらに、原因と思われる果物に対する血液中のIgE抗体を測定したり、果汁成分を薄めた試験液を用いた皮膚テストでアレルギー反応を確認する場合もあります。

果物アレルギーの対処法は?

治療は、アレルギー症状を起こす果物を食べないようにすることが基本。症状が軽いからといって食べ続けると、次第にアレルギー症状が強くなることもあるので注意が必要です。皮膚のじんま疹に対しては、抗ヒスタミン薬が、さらに重篤なアナフィラキシーではステロイド製剤が用いられます。

最終更新 Montag, 24 September 2012 12:51
 

血液型が変わる? - 骨髄移植とさい帯血移植

新聞などで時々話題になる造血幹細胞移植(ぞうけつかんさいぼう)とは
どんな移植ですか。また、どんな病気に対して行われるのでしょうか。

造血幹細胞移植はどのような病気が対象ですか?

「血液のがん」とも呼ばれる白血病(Leukemie)と、骨髄の造血機能の低下によって生じる再生不良性貧血(Aplastische Anämie)が、造血幹細胞移植の対象となる主な病気です。

白血病とは?

白血病は、骨の中にある骨髄(Knochenmark)で白血病細胞が無制限に増殖する病気です。白血病細胞の増加によって正常な血液を作れなくなることで、様々な問題が生じます。日本では、年間6000〜7000人の方が罹患します。白血病のうち、急性リンパ性白血病は子どもに多く(80%)、急性骨髄性白血病は大人に多く(80%)みられます。

 図1 骨髄は骨の中の血球の製造工場

造血幹細胞とは?

赤血球(酸素を運ぶ)・白血球(感染防御や免疫に関係)・血小板(止血に関与)は、骨髄という血液の工場で造られます。これらの血球が造られる源となる細胞が、造血幹細胞(Blutstammzellen)です。

なぜ白血病の治療に移植が必要となるの?

白血病の治療には、大量の抗がん剤と放射線照射が必要です。白血病細胞を完全に取り除いてしまう強い治療は、同時に正常な血球を造る機能をも壊してしまいます。そのため、白血病患者には血球(赤血球、白血球、血小板)を造ることができる新しい造血幹細胞が必要となります。

造血幹細胞はどこから入手する?

造血幹細胞は、骨髄、末梢血、さい帯血(赤ちゃんのへその緒に含まれる血液)に存在します。各々の移植は、「骨髄移植」「末梢血幹細胞移植」「さい帯血移植」に分類され、総称して造血幹細胞移植(Stammzelltransplantation)と呼ばれます。

図2 造血幹細胞の種類

自家移植と同種移植

あらかじめ採取しておいた患者自身の造血幹細胞を用いるのが「自家移植」。移植による合併症が少なく、移植細胞の生着が早いという利点があります。一方、提供者(ドナー)由来の造血幹細胞を用いるのが、「同種移植」(ヒトという同種の意)です。 同種移植の場合は、白血病細胞の混入の心配がなく、造血幹細胞の生着後は新しい白血球の免疫反応によるがん細胞への攻撃(GVL効果)が期待できます。

フル移植とミニ移植

フル移植とは、まず前処置として骨髄の白血病細胞を完全に取り除くことを目的に、強力な抗がん剤投与と放射線照射を行い、その後に移植を行う方法です。フル移植は身体への負担があり、基本的に50歳代前半までが限度とされています。それに対して、ミニ移植は50歳代前半以降の白血病患者にも適用できます。前処置としてフル移植より弱い抗がん剤や放射線の量での照射を用います。根絶やしにできなかった白血病細胞が仮に残っている場合には、同種移植のGVL効果による白血病細胞への攻撃力を利用します。

HLA型の適合性が大切

造血幹細胞の移植には、白血球の血液型である HLA型が重要です。骨髄移植や末梢血幹細胞移植では、ドナーと患者のHLA型が適合していなければなりません。HLA型が適合する確率は兄弟姉妹間で25%、親子で数%以下、非血縁者ではさらに低くなります。

骨髄移植について

骨髄から採取された造血幹細胞が用いられます。血縁者に適合するHLA型が見付からない時は、骨髄バンク(Konchenmarkspenderdatei)が重要な働きをします。登録者からのドナーの選出や骨髄提供手術などのプロセスがあり、実際の移植までに時間が掛かることがあります。

末梢血幹細胞移植について

白血球を増やす作用のあるG-CSFという注射を数日間続けた後に、末梢血から造血幹細胞を得ます。移植後の造血機能の回復が早いという利点があります。骨髄移植に比べ、移植片対宿主病(GVHD、後述)が多いと言われています。自家移植の大多数、血縁者間移植の60~70%で行われている方法です。

さい帯血移植について

今までは廃棄されていた「さい帯」から、母親の同意のもとに「さい帯血(Nabelschnurblut)」を採取します。新生児から切り離されたさい帯を用いるので、赤ちゃんにも母親にも負担は掛かりません。移植後の合併症である移植片対宿主病(GVHD、後述)が骨髄移植よりも軽く、HLA型が完全に一致していなくても移植できるという利点があるため、比較的短期間に非血縁者からの移植を進めることができます。ミニ移植と合わせ、年齢がやや高い白血病患者の治療の可能性を広げるのに役立っています。

図3 日本でのさい帯血移植件数の推移

移植による合併症は?

● 前処置の副作用  
移植に先立って行われる抗がん剤や放射線照射による副作用(口内炎、吐き気、下痢、脱毛、肝機能障害など)があります。多くの症状は1カ月以内に改善します。

● 移植片対宿主病(GVHD)  
ドナーの造血幹細胞から造られた白血球が、患者の身体そのものを他所の細胞とみなして反応、攻撃することによって生じます(下痢、発疹、肝障害など)。移植後2週間当たりから現れる急性GVHDと、移植後100日以降に現れる慢性GVHDがあります。治療には免疫抑制剤が用いられます。

● 感染症は大敵  
平均3〜4カ月の入院を伴って行われる造血幹細胞移植ですが、この期間、患者の免疫機能は非常に低下しています。そのため、移植された造血幹細胞が生着し、白血球の数が十分に増えるまでは、特に厳重な管理がなされます。また、移植後1〜2年間は感染症にかかりやすい状態が続きます。

● 卵巣と精巣の機能  
強い抗がん剤と放射線照射により、卵巣や精巣の機能が低下します。また、女性ホルモンの低下により、更年期障害に似た症状が現れることもあります。

血液型が変わる

白血球だけの血液型(HLA型)に基づいて行われる造血幹細胞移植では、移植後に赤血球の血液型(ABO型)が変わることがあります。例えば血液型A型の患者が血液型B型のドナーから造血細胞の提供を得た場合、その患者の最終的な血液型はB型に変わります。血液細胞の遺伝子情報(DNA)も提供者由来のものになります。

さい帯血バンクと骨髄バンク

善意のもとに提供されたさい帯血からの造血幹細胞は、さい帯血バンク(日本では、日本さい帯バンクネットワーク)に冷凍保存されます。10年間の保存が可能です。骨髄バンク(日本骨髄バンク)には、HLA型の検査が済んでいる骨髄提供のドナー登録がなされています。日本の骨髄移植は1992年から、非血縁者間の臍帯血移植は1997年から始まり、今までに小さな子どもを含む多くの患者の命を救っています。

最終更新 Freitag, 17 August 2012 09:51
 

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