いつもご愛読ありがとうございます!ドイツニュースダイジェスト 創刊30周年
本誌ドイツニュースダイジェストは、2024年4月16日に創刊から30周年を迎えることができました。あらためまして、これまで支えてくださった広告主の皆様と読者の皆様に心より感謝を申し上げます。この節目に、ドイツニュースダイジェストが歩んできた30年の歴史を簡単にご紹介させていただきます。
(文:ドイツニュースダイジェスト編集部)
取材協力:見市知、参考:英国ニュースダイジェスト1443号「創刊30周年を迎えて」
ドイツニュースダイジェスト30年の歴史
ニュースダイジェストはスコットランド生まれ!
ニュースダイジェストの歴史がスタートしたのは1985年のこと。姉妹誌の英国ニュースダイジェストが、スコットランドにあるスターリング大学の日本語研究室で創刊されました。初代編集長の名は、ブライアン・ケイ。広島で3年にわたって技術者として働いた経歴の持ち主で、当時同大学の日本語研究室のコンサルタントを勤めていました。
その後、ロンドンにオフィスを移転。1992年にフランスニュースダイジェスト(現在は休刊)、1994年にドイツニュースダイジェストを創刊します。インターネットが普及する前の時代、現在よりも紙媒体の需要はもちろん、現地のニュースを日本語で読めるメディアは希少価値が高く、ニュースダイジェストは三国で愛されるフリーペーパーへと成長したのでした。
ドイツのニュースを日本語で社会運動にもいち早く注目
現在は月2回お届けしているドイツニュースダイジェストですが、創刊時から長らく「週刊新聞」として発行されていました。縦書きでまさに日本の新聞。ドイツ現地の新聞記事やテレビ報道から、選りすぐりのニュースを日本語で分かりやすく要約し、ワープロを使って記事を制作していました。また、現在も続いている掲示板「クラインアンツァイゲン」は創刊号から存在する長寿コーナー。昔も今も変わらず、在独邦人のビジネスや生活に役立つ情報が掲載されています。
さらにニュースや情報を発信するにとどまらず、メディアとして社会的な動きにもいち早く注目。例えば、創刊当時は世界各地の在外邦人が在外選挙権を求めて署名活動をしており、ドイツニュースダイジェストもたびたび読者にその実態を伝えていました。弊誌のこうした活動は小さな力ですが、そのような草の根のアクションが世界中でいくつも起こり、2000年に在外選挙権が認められるに至ったのです。
ドイツ・欧州生活者&ファンのためのメディアで在り続ける
創業者のケイ氏が2000年に死去した後、ニュースダイジェストは経営母体が何度か入れ替わり、2005年に現在の代表である森美江が発行人となりました。同年に横書きスタイルに変わり、欧州の日系フリーペーパーではどこよりも早くeBook版を公開。そして創刊から20周年を迎えた翌年の2015年、長年の実績とバランスの取れたコンテンツが評価され、「日本タウン誌・フリーペーパー大賞2015」の海外部門賞にて最優秀賞を獲得することができたのです。さらに時代の流れとともに、ウェブサイトやSNSの運営、デザイン制作や印刷手配、翻訳と事業を多様化させてきました。
2012年には、ドイツ語圏の日本ファンのための媒体として、ドイツ語フリーペーパー「JAPANDIGEST」を発行。現在は紙媒体の定期刊行とウェブサイトを運営し、ドイツ語で発信する日本メディアとして広く知られるようになりました。そうした経験と知見を活かして、近年は東京観光レップとしてドイツ市場を担当するなど、訪日インバウンド事業にも積極的に携わっています。
ドイツ語姉妹誌 JAPANDIGEST。最新号は2024年5月発行予定
ドイツニュースダイジェストは、常に在独邦人をはじめ欧州に住む日本人に寄り添い、日本にいるドイツ・欧州ファンの存在も見据えながら、どんな情報が必要か、注目すべきテーマは何かを考えながら制作を行ってきました。これからも読者の皆様に向けて役立つ情報を発信し続けるとともに、時代を先取りしながら新しい挑戦を続けていきます。
節目ごとに振り返るドイツニュースダイジェスト
1994年の創刊から30年。その間、時代は流れ、ドイツニュースダイジェストもその形を変え続けてきました。創刊号から最新号まで、マイルストーンとなる号の一面(表紙)を振り返ることで、移り変わりをまとめてみました。