Moritz Bleibtreu 1971年8月13日ミュンヘン生まれ。ハンブルク育ち。映画俳優。 ©Mark Cuthbert/UK Press/PA Photos |
1997年、「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(Knockin' On Heaven's Door)」の間抜けなギャング役で注目され、翌年の「ラン・ローラ・ラン(Lola Rennt)」で国際的な脚光を浴びた。以後「ルナ・パパ(Luna Papa)」「太陽に恋して(Im Luli)」「es[エス](Das Experiment)」「ミュンヘン(Munich)」と次々に話題作に出演。先月末に封切られた衝撃作「バーダー・マインホフ・コンプレックス(Der Baader Meinhof Komplex)」(ウリ・エーデル監督)では、ドイツ赤軍(RAF)の創設者アンドレアス・バーダーを演じ、性格俳優の名を欲しいままにしている。
母は現役の名女優モニカ・ブライブトロイ。別の家庭を持っていた亡父ハンス・ブレンナーも舞台役者だった。演劇の道に進む自然な環境にあったが、まずはギムナジウムを中退してパリへオーペア遊学。演劇学校に入学したのは19歳、NYでだった。
上述の最新作「バーダー・マインホフ・コンプレックス」は、シュピーゲル誌元編集長シュテファン・アウストの原作を忠実に追い、RAFテロの事実を非情なまでにリアルに描いたといわれる。演じた主役バーダーは女ばかりの家庭で育ったためか、特に知的な女性をうまく扱う術をこころえ、街のチンピラから政治殺人集団のリーダーへと上った人物。その軽さと狂気を見事に演じきったと評価された。
趣味は料理と読書。「僕は全く手間のかからない実直な人間なんです」と言う通り、普段の生活に派手さはない。今後も「見る側が受身」なテレビには出ないそうだ。
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