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アイギュル・エズカン

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アイギュル・エズカン Aygül Özkan
1971年8月27日ハンブルク生まれ。トルコ人。ドイツ国籍。ニーダーザクセン州の改造内閣で社会相に就任。
©CDU Hamburg

このほどニーダーザクセン州のヴルフ首相(CDU=キリスト教民主同盟)から指名を受け、改造内閣の社会・女性・家庭・保健・統合相に就任。ドイツ初の移民系ムスリムの女性大臣として注目を一身に集め、4月27日の州議会で「神のご加護を」と服務宣誓を行った。

半世紀前にトルコから労働移民としてハンブルクに渡った父親から、自立とドイツ社会への統合を後押しされて育った。ドイツ国籍を取得したのは18歳のとき。ハンブルク大学で法学を専攻し、27歳で取得した弁護士資格(第2次国家試験合格)を武器に、ドイチェ・テレコムなどの通信大手でキャリアを積んできた。プライベートではトルコ系の婦人科医と結婚して家庭を築き、一人息子を育てている。

政治を始めてまだ6年にしかならない。CDUに入党したのは、「家族とイスラムの祝日を祝う程度のムスリムではあっても神を信じ、神はユダヤ教とキリスト教とイスラム教に共通する」から。着々と基盤を固めて2008年3月にハンブルク市州議会入りし、移民系の子どもたちの教育問題に力を入れてきた。

その関係から就任前、「公立学校は宗教的に中立であるべきなので、キリスト磔像も取り外してほしい」と発言したことが、これほどの騒ぎになるとは思わなかった。自党ばかりかムスリム中央評議会からも「国と教会の長い信頼関係を無視している」と批判され、「誤解を招く発言が宗教感情を傷つけて申し訳なかった」と陳謝。不安な船出となった。

 
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高橋容子 ドイツニュースダイジェスト創刊時からの常連ライター。日本で文芸映像翻訳を手がけ、渡欧。英・独・豪と移り、現在はスペインのバスク州暮らし。 www.geocities.jp/takahashi_mormann
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