Rainer Langhans 1940年6月19日マグデブルク近郊オシャースレーベン生まれ。コミューン創設者。ミュンヘン在住。 ©RTL / Stefan Menne |
民放RTL局の番組『Ich bin ein Star - Holt mich hier raus!』(英ライセンス『I'm a celebrity, get me out of here!』)は、落ち目の芸能人11人をジャングルに隔離して課題を与え、視聴者が脱落者を選ぶリアリティ・ショー。その第5シリーズに先月参加し、若い世代からは好奇の眼差し、かつてのヒッピー仲間からは冷笑を浴びた。
トレードマークの天然パーマは栗色から真っ白に変わったが、ライフスタイルは昔のままだ。ミュンヘンの学生街シュヴァービングで生活共同体「コミューン」を始めたのは1967年。反体制運動とヒッピー文化を背景にフリーセックスを謳歌し、ヌード写真を公開してセンセーションを巻き起こす。今で言うビッグ・ブラザーのようなものである。
しかし、性革命のシンボルと言われたガールフレンドのウシ・オーバーマイヤーがコミューンから抜けた72年以後は、忘れられた存在に。以後は瞑想にふけり、ときに演技や執筆の仕事をもらって、現在も女性4人とのハーレム関係を続けている。
ただし、全員住まいは別々。自分の29㎡のアパートは狭くても気ままだし、住宅補助があるから年金受給額207ユーロでもやっていける。それでもリアリティ・ショーへの依頼に応じたのは、出演料5万ユーロの魅力のほかに、実はかなりの出たがり屋だからだ。
ジャングル生活2日目に与えられた、棺の中でゴキブリ3万匹に耐える課題は難なくクリア。さすがヒッピー教組と称えられると、「コミュニケーションは愛」とうんちく。視聴率アップに貢献したようである。
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