Linda Zervakis ハンブルク生まれ。公共放送ARDのアナウンサー、キャスター。ニュース番組Tagesschauの夜8時に登板する。 ©NDR/Dirk Uhlenbrock |
公共放送ARDが、ほぼ1時間ごとに報道するニュース番組Tagesschau。その主要時間帯である夜8時のニュースに起用されることが確実となり、1952年のスタート以来初の“移民の背景を持つアナウンサー”に大きな注目が集まっている。
移民系が集まるハンブルクのハーブルク地区で生まれ育った。両親は60年代にギリシャからガストアルバイターとして移入し、後にキオスクを開業。「典型的な南欧系の家族経営で、子どもの頃から仕事を手伝うのが日課だった」。
しかし、学業にも励んだのは「ここから出られないかもしれない不安が強かった」から。 アビトゥアを取得して広告代理店の研修生と なり、その後も「母親を1人にしたくなかったし、キオスクに他人を入れることにも不安があった」ので、ベルリンへの大学進学を諦める。
それが開運へと転じたのは3年後。番組制作プロダクションSchwartzkopff TV に採用されて編集に携わり、トークショーで司会を担当。その声を聞いた公共放送NDR(北ドイツ局)から2001年に採用され、ニュースの司会と娯楽番組のキャスターとして経験を積んだ。06年からはARD にも登場し、ニュー ス番組などで部分的な司会を手掛けている。
なぜ常にニュース番組に起用されるのかについての自己分析は、「私の声の高さと響きがニュースに適しているんでしょう」。ドイツとギリシャ、2つの国籍を持つ者としての感想は「ポテト炒めが付いたギロスのような感じ」。楽しい人だ。
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