Pius Heinz 1989年5月4日、ボン近郊スウィスタル=オーデンドルフ生まれ。プロのポーカープレーヤー。ウィーン在住。 ©Isaac Brekken/AP/Press Association Images |
米ラスベガスのポーカー世界選手権ワールドシリーズ・オブ・ポーカーのメインイベントで、決勝9人のテーブルに7位の位置で残り、11月9日の最終日まで勝ち進んで初優勝。賞金870万ドルを手にした。
出場者6865人の大半が米国人、ドイツからの参加はわずか158人という大会で、ほとんど無名のドイツ人プレーヤーが初めて、しかも大会史上最年少で優勝したとあって、国内のメディアは大フィーバーしているが、本人は拍子抜けするほど落ち着いている。「今まで応援してくれた家族や友だちと内々に祝ったが、その後は予定がびっしりで生活は以前と全く変わっていない」とさらり。賞金は堅めに運用し、「株もランボルギーニも買わないよ」と。
ポーカーとの両立が難しくなり8月に休学届けを出すまでは、ケルンのフレゼニウス大学で経済心理学を学んでいた。しかし「ポーカーは自律と管理と主情によるマインドスポーツで、心理学の知識は関係ない」と、専攻分野との関連性を否定。表情や身振りを分析する能力に長け、最終日に7時間対戦したマーティン・スタツコフ(チェコ)の視線から、相手の札が強そうか否かが分かったという。
だから、ビギナーズラックだと言われると「いや、能力」と反論。8月にバルセロナでも上位につけており、今年は良いゲームをしていると思う。そして5年以内に大学へ戻るつもりとも。しかし今はプロチームPokerStars のメンバーとして、ネットと世界各地のトーナメントを駆け回る。
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