Dr. Ursula von der Leyen 1958年10月8日ブリュッセル生まれ。90年にCDU入党。現在メルケル政権で青少年・家族相を務める |
勤務時間を短縮して育児を引き受ける親に対し、所得に応じて月額300〜1800ユーロの両親手当(Elterngeld)を支給する制度を提唱、今年1月1日の0時に施行させた。このため、年明けまで出産を遅らせる妊婦が続出。フォンデアライエン連邦家庭相は一躍時の人になった。
ニーダーザクセン州で州首相を務めたエルンスト・アルブレヒト(CDU)を父に持つ。ドイツでは珍しい2世の政治家だが、表舞台に登場したのは遅い。まずは医学を修め、ハノーファー大学病院の産婦人科に医師として勤務。同僚と結婚し、4年間米スタンフォード大学経済大学院で学んだのち、再びハノーファー大で社会衛生学を研究してきた。同時に子供を7人産んでいる。スーパーキャリア・ママの政治家として話題になったのは03年4月。ニーダーザクセン州のヴルフ新政権から社会相へと抜擢されてからだった。
連邦の大連立政権に入閣後は、ポニーやヤギとたわむれる家族9人の写真をプレス用に提供して「子供を政治の道具に使っている」と批判され、子供、キャリア、意見、規律、愛嬌のどれをとっても目立ちすぎると皮肉られているが、本人はどこ吹く風。しかし「省の秘書官をまるで自宅の家政婦のように扱っている」とすっぱ抜かれ、以後は多少ブルジョワ顔を隠すようになった。子育てと仕事の両立方法を男性から質問されると、「あなたならどうします?」と逆に意識改革を促しているという。
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