1972年5月28日シュトゥットガルト近郊ヴァイブリンゲン生まれ。緑の党の政治家。2007年からテュービンゲン市市長。
©Manfred Grohe
昨年秋の連邦議会選挙で緑の党の得票率が8%にまで落ちた原因は、「イデオロギー倫理に支配されて現実に対応できないからだ」と激しく批判し、中央部との溝を深めている。一方、2007年1月から市長を務めるテュービンゲン市では絶大な支持を集め、先月19日に行われた市長選での得票率は62%。2期目続投を決め、彼を煙たがっている党の連邦幹部たちからも祝福のコメントが届いた。
亡き父はバーデン=ヴュルテンベルク州各地の自治体選挙に250回も無所属で立候補した人権活動家で、子どもの頃から政治は身近なテーマだった。オール1(最優秀)の成績でアビトゥアを取得した後、テュービンゲン大学数学科に進学。学生連合の環境交通レポーターとなり、市に掛け合って1996年に深夜バスの運行を実現した。同年、緑の党に入党し、州議会議員を経て06年10月にテュービンゲン市長選で勝利。現在に至っている。
「多少なりとも結果が出る実践的な政治をする」。5000人分の新規雇用を創出し、市に入る営業税を3倍に増収、3歳以下の幼児の90%に対し、保育園入園を可能にした。公用車をエコカーに変え、今は電動自転車で動き回る。連邦議会議員フランチスカ・ブラントナー(緑の党)との間に娘が産まれたときは2カ月の育休を取ってニュースになり、昨年末には再びシングルになってまた話題に上った。
党の役職をとことん外されてきたため、経済に強いレアロ(現実派)として連邦に出るチャンスは当分なさそうだが、「離党するつもりはない」。頑固なシュヴァーベン人だ。
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