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クラウディア・ダンチュケ

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クラウディア・ダンチュケClaudia Dantschke
1963年ライプツィヒ生まれ、ベルリン在住。ジャーナリスト。
Foto: AYPA

内務省によると、イスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国(IS)」の“聖戦”に参加するため、ドイツから400人以上がシリアやイラクへと渡っている。ある日、息子や娘がサラフィー・ジハード主義に共鳴する言動を取り始めたら、親はどうすべきか。ベルリン民主主義文化センター(ZDK)のホットライン「Hayat」を率い、SOSを発する親たちに具体的な対応策を指導している。

Hayatとは、アラブ語とトルコ語で「命」。聖戦イデオロギーに傾倒した若者たちの命を救うことを目的に、2011年にスタートした。「息子が女性のいる部屋に入らなくなった」「こっそり荷物を詰めている」と取り乱す父母にはまず、子どもが通い出したモスクの名と服装の変化、頻繁に開く本やウェブサイト名などを質問して過激度をチェックし、親から発すべき台詞を暗記させる。「ISに参加しようとする若者を止められるのは家族だけのケースが多い」。これまでに、最も過激度が高かった38件中、21件の出国を食い止めた。

大学でアラビア学を専攻したのは、通訳になれば東ドイツから出られると踏んだから。その実現前にベルリンの壁が崩れ、同市ノイケルン区に引っ越すと隣人はトルコ放送局。「トルコ人社会を通して西ドイツを知ったようなもの」だ。ここで極右とイスラム過激派への関心が芽生え、報道の道に進んだ。

今年2月には、オバマ米大統領がワシントンで主催した暴力的過激主義対策サミットに請われて出席し、Hayatの対策を紹介。現在、世界から最も参考にされている過激化防止アドバイザーである。(Y.T.)

 
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高橋容子 ドイツニュースダイジェスト創刊時からの常連ライター。日本で文芸映像翻訳を手がけ、渡欧。英・独・豪と移り、現在はスペインのバスク州暮らし。 www.geocities.jp/takahashi_mormann
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