Uschi Obermaier 1946年9月24日ミュンヘン生まれ。昨年「High Time(共著)」を出版した。 |
学生運動とヒッピー文化が旧西ドイツ社会に波及した1967年の春、ミュンヘンの学生街シュヴァービングに「コミューン」と呼ばれる生活共同体が生まれる。私有物を分け合い、ヌードになり、セックスとドラッグも共有するこの共同体は話題になり、メンバーの中でひときわ美形の彼女は「セックス革命のイコン」になった。あれから40年、その「ワイルドな半生(自叙伝1994年)」が先頃、「8 Miles High」のタイトルで映画化され、ベルリン映画祭にも出品。 68年組と呼ばれるドイツ版・団塊世代の郷愁を誘っている。
彼女がコミューンの設立メンバーになったのは、脱社会行動を提唱するライナー・ラングハンスのガールフレンドになってから。親に反発し、写真学校を中退したばかりの彼女にとって、世界初の“ビッグ・ブラザー”と言えなくもないコミューンは、自由と露出趣味を満たせる格好の場だった。初々しい胸をさらしてフォトモデルとして注目され、米ファッション誌「ヴォーグ」 の表紙を飾る。写真家ヘルムート・ニュートンのモデルにもなった。
80年以後はカリフォルニアに住み、ジュエリー・デザインの仕事をしている。それでもモデル業は魅力らしく、50歳の時プレイボーイ誌でヌードを披露。昨年はシュテルン誌で60歳の裸体を見せた。しかし、現在もハーレム的なコミューン生活を続ける元恋人には会いたがらない。「冷蔵庫を誰かと共有するのはまっぴら」だそうだ。
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