医師・専門家に聞きました!
ドイツで受診する際や
健康に暮らすためのヒント
歯科 Zahnheilkunde
身体全体の健康の原点となるのが歯の健康。しかし、特に1~2年ほどの短期滞在者の場合は、長期の海外出張という感覚が強いため、歯科疾患に対する危機感や重要性の認識が低く、急速に口腔状態が悪化する人が多いのが現状です。このようなケースでは、定期的に出張で一時帰国をする機会がある場合、日本の歯科医院で必要な治療や予防処置を受けることもおすすめです。
在独日本人が歯科医院にかかる一番の理由は、「銀歯(インレー)やクラウンの離脱」です。プライベート保険の場合は契約内容によって適用範囲もさまざまですが、公的健康保険では銀歯やクラウンなどの詰め物は保険適用外。しかし、問題を放置すると症状がさらに悪化して費用がかかるため、自費でもドイツで治療する覚悟を決めましょう。また、ワーキングホリデーや語学留学などの場合は一般的な公的健康保険やプライベート保険とは異なる海外滞在保険(海外旅行保険の長期バージョン)に加入していることが多く、この保険の場合は夜眠れないほどの歯痛があったり歯が欠けて物が食べられないなどの緊急的な症状でない限りは、歯科治療費はカバーされないのでご注意ください。
5年以上の長期駐在の場合、親知らずの周辺の痛みが原因で来院する人も多くいます。長期の駐在では現地勤務だけではなく欧州内・外の出張が頻繁なケースも多く、体調の変化によって親知らずの細菌感染が悪化することが多いので、違和感があればすぐに歯科医院で受診することをおすすめします。親知らずの痛みを放置して炎症がさらに悪化し、特に心身の疲労や気圧の変化がある飛行機内で感染が拡大した際の激痛は痛み止めの薬も効きにくいので要注意。そのほか、慢性的なストレスを抱えている人は夜間の歯切しりが強い傾向にあるため、顎が痛くなったり、歯が染みるなどの症状が現れやすくなります。また、ドイツで歯科矯正治療を考えている場合は、滞在期間中に終了させるのがベスト。日本に戻っても治療の継続は可能ですが、金額がかさむ上、治療期間が長くなることも想定されるので、中途半端になる可能性が高い場合は、帰国して治療を開始するほうが無駄が省けます(P19に詳細を掲載しています)。
年に2回、歯科医院で定期的な口腔内診査とクリーニングを行うことが、歯科疾患を予防する最善の方法。口腔内診査は、公的健康保険も適用内です。
point
- 年に2回の口腔内チェックで予防対策を
- 保険の種類によっては、日本で治療を済ませたほうが良い場合も
- 親知らずの痛みは我慢せず、早めの治療を
お話を聞いた医師
宮川順充先生 1995年に歯科医師の資格を取得した後、2003年から2007年までオーストリアのウィーン勤務。2009年より「ランドハウス歯科医院」に勤務、2014年に同医院の共同経営者となる。日本人と欧州人の特徴を考慮した治療を行っている。弊誌コラム「ドイツ歯科事情」にて、日独における歯科治療の違いについて紹介。
Ihre Zahnärzte Landhausstraße (ランドハウス歯科医院)
Landhausstr. 74, 70190 Stuttgart
TEL:0711-285 210
www.landhausstrasse.com
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