1955年5月15日バーデン=ヴュルテンベルク州ウルム生まれ、
バイエルン州メミンゲン育ち。
2004年から緑の党の党首。
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2トップ制の緑の党で2004年から党首の一翼を担っているが、先月10日に行われた党の次期連邦議会議員代表候補を決める予備選では4位(得票率26.2%)に低迷。ショックを隠しきれず、2週間後の党首選では立候補を考え直したいと発言したところ、多くの執行部メンバーが一斉に「ロートは必要」とラブコール。17日に開かれた党大会では、過去4回の自己記録を上回る最高の支持率88.5%を獲得し、喜びの5期目続投を決めた。
ボブカットの髪を、ときにレッド、ときにオレンジ、ときにシルバーホワイトに染め、ネックレスをじゃらじゃらと下げて、長いスカーフを首からふわり。大学中退後に各地の劇場で演出助手を務め、ロックバンドのマネージャーとしても活動していただけに、カラフルなスタイルは持ち前の芸術センスなのだろう。
熱心に手掛けるテーマは差別・人権問題。カトリック教会からは、女性差別を理由に脱会した。欧州議会の同性愛同権法可決に尽力し、トルコ内のクルド人やEU内のシンティ・ロマ族など、被差別民族の支援にも力を入れる。フンディ(原理派)とレアロ(現実派)に大別される現在の党にあっては、党の発足当時を思い出させる希少な“愛と平和のヒッピー派”かもしれない。
しかし、プライベートでは愛に縁がない。誠実な熱血闘争タイプで、「人と距離を置くことが難しい」ためか、もう何年もシングルだ。今は「女性がキャリアのために払う犠牲は男性よりずっと大きい」とつぶやきつつ、仕事の鬼と化している。