国際共同研究プロジェクト「ランセット・カウントダウン」によれば、気候保護に力を入れれば入れるほど、人々の健康に良い効果がもたらされることが明らかになった。ドイツを含む調査対象となった9カ国では、毎年1000万人以上の早死を回避することができるという。
気候保護についてパリ協定に沿ったものを実現したと仮定すると、2040年までにドイツでは毎年15万5000〜16万5000人の早死を防ぐことができる。石炭やガソリンなどの化石燃料を排除することで大気汚染が改善されたり、徒歩や自転車でより多く運動したりすることによって早死を回避することができるというが、最大の効果はより良い食事に切り替えること。
ドイツがん研究センター(DKFZ)では、肉の消費量は週に最大300~600グラムを推奨しているが、実際にドイツでは1人当たり約1.2キロの肉を食べている。連邦環境庁によると、えさの生産や飼育、食肉処理などの過程で排出量される温室効果ガスは、総排出量の約5%にもなる。そのため、果物や野菜をたっぷり摂れる低肉食に切り替えることで、健康と環境にも大きな効果が期待できるという。
20 Dez. 2024 1232号
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