欧州ではその姿を見かけると縁起が良いとされている煙突掃除人 。彼らがススなどの付着物を定期的に取り除くことで、煙突内に燃焼に必要な酸素を十分に取り込むことができる。もしこれが機能しなくなると、一酸化炭素中毒となる危険性があり、住民の命にかかわることもある。
また、煙は煙突の中で可燃性の高い残留物を形成するため、火災も発生しかねない。連邦煙突清掃業協会によると、かつては煙突を出火元とする火災で近隣一体が焼き尽くされたこともあったという。煙突掃除人が縁起が良いというイメージが定着したのは、こうしたリスクを取り除く役割を果たしていたからだといわれる。
煙突掃除は、現在もドイツ国内だけで3000万軒以上に必要とされており、煙突掃除人の主な仕事の一つである暖炉の点検はおよそ3年に1度行う。暖炉点検の際には、煙突掃除人が専門的な資格を持っているかどうかの確認が欠かせない。もし資格を持っていない職人に点検をお願いして火災が発生した場合、住宅所有者は保険が下りない可能性があるという。
20 Dez. 2024 1232号
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