「森の中で暮らす」と聞いて、メルヘンの世界を想像する人は多いだろう。しかし、科学技術が発展した現代のヨーロッパにも森の中で生活する人がいたと、先頃ビルト紙が伝えた。その人物とは、父親と共に何年も森の中を遍歴していたという少年。今月5日、1人で歩いていたところをベルリンの警察に保護された。少年はテントや土小屋で寝泊りをしながら生活していたが、父親が亡くなった後、「何かあったら、これを頼りに北へ進め」と言っていた彼の言葉に従い、方位磁針を手にひたすら歩いてベルリンに辿り着いたという。推定年齢は17歳で、英語と片言のドイツ語を話し、自分のことをレイと名乗っているが、身分証明を持っていないため出身地や名字などの正確な情報は不明。現在、少年保護施設で後見人が決まるのを待っているレイ君、今後すんなり文明社会に馴染めると良いのだが……。
15 Nov. 2024 1230号
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