ドイツ中を虜にしたベルリン動物園の白くまクヌートが、惜しまれながらこの世を去って約1年が経ったこの春、ヴッパータール動物園で白くまの赤ちゃんがお披露目された。今年1月4日に生まれたばかりという、生後3カ月のメスの白くまアノリ(Anori)はこれまで、母親のヴィルマと共に母子の体調管理のために隔離されていたが、ようやくその姿を動物園の来場者に見せた。アノリの父親は、同じくヴッパータール動物園に暮らし、クヌートの父親でもあるラース。つまりクヌートとは腹違いの兄妹ということになる。この小さな白くまアノリが、母親に甘えるなど、親子仲睦まじい様子を見せると、来場者からは感嘆のため息が漏れる。母親の育児放棄という現実に直面したクヌートの悲劇が、再び繰り返されないことを祈る。
©Photo credit: Frank Augstein / AP
15 Nov. 2024 1230号
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