西部アイフェル地方の田舎町を走る、ある車道が今、にわかに論争の的となっている。きっかけは、アーヘン行政裁判所がこの車道の速度規制を撤廃したこと。元々この道路の制限速度は時速70キロだったが、希少動物に指定されているフクロウ科の鳥、ワシミミズクの生存を守る目的で時速50キロにまで引き下げられた。ところが、車道脇の速度違反取締装置が捉えた違反車両は10カ月で約7600台に上り、重大事故の危険もないのに罰金を科せられることに憤慨したドライバーたちが、同装置を破壊するなどして猛反発。そうこうするうちにワシミミズクの数は増加を示し、行政側は制限速度の見直しを迫られたというわけだ。当面、この道路は速度無制限となっているが、地元住民らは速度規制廃止の撤回を訴える意向。いずれにせよ、ワシミミズクたちにとっては落ち着かない日々が続きそうだ。
15 Nov. 2024 1230号
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