財政難に苦しむ街ケルンが、新たな“金儲け”方法を編み出した。これまでもホテルの宿泊税を他都市に先駆けて導入するなど、様々な形で財源確保に取り組んできたケルン市が今回思い付いたのは、ディスコの入場待ちの人々の行列が周囲の歩行者の妨げになるとして、経営者に公共空間使用料を課すという案。「公共の場を個人、営業目的で使う場合は特別使用料を支払わなければならない」とし、料金を使用スペース1㎡当たり9.40ユーロ/日と定めた。しかし、納税者組合が「ケルンが笑い者になるのはいいとしても、徴収制度を整えるための労力が実際の収入に見合わない」と猛反対。これを聞き、慌てて休暇先から戻った同市のロータース市長は「ケルンでは今後、待ち行列に料金が発生することはありません!」と態度を一変した。どうやら、とんだ茶番劇だったようだ。
15 Nov. 2024 1230号
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