ドイツ人の大好物、シュパーゲル(白アスパラ)の収穫期まで、もう少し。新鮮なシュパーゲルの登場が待ち遠しいが、この野菜への偏愛がドイツの農地事情にちょっとした異変を起こしている。昨年のシュパーゲル作付面積は2万4000ヘクタールで、2位のニンジン(1万100ヘクタール)やタマネギ(9500ヘクタール)を大きく引き離して第1位を記録した。ところが収穫量では、ニンジンやタマネギに首位の座を奪われているのだ。シュパーゲルの生育には比較的温暖な気候と、やわらかく砂状で、十分な石灰を含む土壌が必要とされているが、ドイツには、それを満たす土地が十分にない。そこで農家は固い土に砂を含ませるなどして、シュパーゲル農地を開拓。これにより、ほかの野菜の作付面積が縮小しているという。シュパーゲル好きなドイツ人の執念がなせる業と言えようか……。
20 Dez. 2024 1232号
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