今年の冬は長かった。3月に入っても雪が降り積もり、4月の中旬になってやっと太陽の恩恵に与ることができたというくらい。しかし、暖かい日差しを感じ、新しい季節の到来を喜んだのも束の間、この長い冬がドイツ在住者の生活に影響を与えることは必至だ。まず、例年よりも長い時間利用した暖房費。これに電気・ガス料金の高騰が拍車を掛けるだろう。請求書を見るのが恐ろしい……。また、農家の人々も頭を悩ませている。春の風物詩とも言えるシュパーゲルや新じゃがいもの収穫が大幅に遅れているのだ。農協の代表を務めるルックヴィート氏によると、現在市場に出回っているシュパーゲルは温室ハウスで採れたものであるため、価格はもちろん高め。その他、切り花や牛乳の価格も高騰する可能性があるという。
15 Nov. 2024 1230号
寒い季節を温かく彩る
ドイツのクリスマス飾り