疾病保険会社から「Organspendeausweis(臓器提供証明書)」が自宅に郵送されてきた。昨年11月、臓器移植法が改正されたことに伴い、各疾病保険会社が臓器提供カードを郵送し始め、1年以内にドイツ在住者全員に配布することを予定しているのだ。それと言うのも、前述の臓器移植法の改正審議の中では、スペインなどの例にならい「拒否の意思を示さなければ臓器提供に同意したものとみなす」という案が上がっていたが、やはり本人の意思確認は必要と、全住民に臓器提供の有無を示してもらうことになったからだ。2012年の夏、ドイツを震撼させた大学病院での臓器移植不正スキャンダル以降、臓器提供者の数は明らかに減った。13年春時点で、前年比18%減。この法改正が、臓器移植を求める患者の命を救うことを願う。
15 Nov. 2024 1230号
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