国内随一のリゾート地、北海沿岸のズュルト島に、ワインの名産地ラインガウ地方の醸造家クリスティアン・レスさんが白ぶどう品種「ソラリス」を引っ提げて乗り込んだのは4年前のこと。寒冷な気候は言わずもがな、平坦な地形という、決してぶどうの発育に適しているとは言えない地で栽培を始め、今秋いよいよ初収穫を迎えた。レスさんは、「未熟なワインを世に送り出すつもりはないよ」と自信をのぞかせる。その根拠は、当地の年平均日照時間が1714時間と、ラインガウの1587時間に比べて意外にも多いこと、そしてぶどうの早期成熟を促し、菌への耐性がつくよう、栽培方法でも工夫していること。醸造が順調に進めば、まさに国内最北端のワインが誕生! レスさんのワインの予約取引は、1本69ユーロですでに始まっている。
15 Nov. 2024 1230号
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