世界中の子どもたちに親しまれ続けているシュタイフ社のテディベア。そのトレードマークと言えば、左耳に付けられた金ボタンとタグ「ボタン・イン・イヤー」だ。創業者のマルガレーテ・シュタイフの甥フランツが盗作防止のために1904年に導入したものだが、これが「欧州では商標として保護されない」との判決を、EUの裁判所が下した。理由は、「ありとあらゆる形、素材のぬいぐるみが存在する中、ボタンを付けることが異色、例外的とは言えない。つまり消費者は『耳のボタン=シュタイフ社のテディベア』とは認識できない」というもの。お膝元のドイツでは引き続き商標として保護されるが、シュタイフ社は欧州裁判所に上訴する意向という。耳ボタンはあまりに有名で、てっきり世界的に商標保護の対象になっているかと思いきや……。
15 Nov. 2024 1230号
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