業務中に停電が発生し、従業員に帰宅指示が出される――働く人にとっては、ちょっと“ラッキー”なことかも。しかしそれが現実になると? 8日にヴォルフスブルクのフォルクスワーゲン(VW)本社で起きた停電は、とんだ騒動を呼んだ。原因は、VW工場の発電施設で工場内と外部の送電経路を切り替えるスイッチが誤作動したこと。そのため安全制御装置が機能し、4つの発電機の運転が止まったのだ。これにより、工場の発電施設から電気供給を受けている近隣地域では約5万世帯が停電、同社のウェブサイトも一時閲覧不可能になった。もちろんVWにとっての最大の痛手は、組み立て中の車が傷物になったこと。高度に機械化された工場で電気系統が途絶えると、あらゆる弊害が生じるということを知らしめるハプニングだった。
1 Nov. 2024 1229号
ベルリンの壁崩壊35年
壁崩壊後のドイツで
見えない壁を見るために