ひと昔前までは、母親に「公務員になりなさい。将来安泰よ」と言われた大学生は、鼻で笑って返したもの。官庁勤務なんてご法度という風潮すらあった。しかし時代は変わり、今や大学生の3分の1(30%)が公的部門への就職を望んでいると、企業コンサルティング大手アーンスト&ヤングがリポートしている。人気の部門第2位は学術機関(19%)、第3位は文化機関(17%)。この傾向について同社は、多くの学生が民間企業での仕事は不安定な上に拘束時間が極端に長く、私生活との両立が難しいというイメージを持っていることによると指摘する。職業選択の際に学生たちが特に重視しているのが安定性(61%)、給与(59%)、キャリアと家庭の両立(57%)。そのためか、以前は花形とされていた金融・保険業界の人気は風前の灯だという。
15 Nov. 2024 1230号
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