ジャパンダイジェスト

「第五の季節」を迎えた 熱気溢れるケルンより

初めまして!今回からレポーターを務めさせていただくM.K.です。ケルンを拠点に魅力溢れるノルトライン=ヴェストファーレン州の情報をお伝えします。今回は毎年11月11日に訪れる、「第五の季節」とも呼ばれるケルンのカーニバルシーズンをご紹介します。

ケルンのカーニバルは、デュッセルドルフ、マインツと並ぶ3大カーニバルの一つです。例えば日本から来た旅行者が、何も知らずに11月11日のケルン中央駅に降り立ったら、それはそれは驚くと思います。駅も街も色とりどりに仮装した人たちで溢れ、手には昼から瓶ビール。路上には割れた瓶の破片が散らばり、電車も時間通りには動かない。それなのに、すれ違う街の人々はみんな上機嫌でとても楽しそう!

11月11日、ケルンの居酒屋は仮装をした人たちで大混雑11月11日、ケルンの居酒屋は仮装をした人たちで大混雑

11時11分には、街のいたるところで「Alaaf!」(アラーフ!)という掛け声と歓声が聞こえ、約3~4カ月のカーニバルシーズンの幕開けをお祝いします。「汚れた木曜日」と呼ばれる2025年2月27日(木)、3月3日(月)「バラの月曜日」、そして「灰の水曜日」と呼ばれる3月5日(水)にハイライトを迎え、カトリックの伝統的な断食期間の始まりと共に幕を閉じます。

ケルン在住3年目を迎えた私にとって、今回は3回目となるカーニバル。1年目は、街に溢れる思い思いの仮装や白粉で顔を塗った姿、酔っぱらう人々の多さに圧倒されるばかりで、特にパレードが盛り上がる時期にはあえてケルンを離れました。2年目である昨年は、ケルンっ子の同僚や友人にカーニバルの楽しみ方を教えてもらい、初めて参加することに。家族そろってテーマを決めて仮装をしたり、普段はビジネスパートナーである友人同士が感謝を伝えながら「Bütz je」(頬にキス)する姿に、ときめいてしまいました。

乾杯はケルシュがお約束乾杯はケルシュがお約束

なかでも心を惹かれるのは、ケルンのカーニバルソング。ケルンを歌った歌はなんと1万~2万曲あるともいわれており、カーニバルのお祝いの時期は、居酒屋や街中で数々のケルンソングが歌われます。「Brings」や「Bläck Fööss」など、カーニバルソングを歌う代表的なバンドまでいて、サッカーやアイスホッケーなど、地元チームの応援ソングとしてスタジアムやテレビで耳にすることも多いです。ライン川やケルン大聖堂、そしてケルンという街の懐の深さを歌う歌詞からは、ケルンっ子たちがいかにこの街を愛しているかが伝わってきます。

断食を前に、今だけは日常から離れて、歌って踊る無礼講の一週間。思い切ってその狂騒に飛び込んでみると、ケルンっ子たちの郷土愛とこの街の文化に愛着を覚えずにはいられません。

さて、ケルンソングを集めたプレイリストを作成してみました。こちらからアクセスできるので、カーニバルの予習にぜひ。私のおすすめはBläckFöössの「En unserem Veedel」。地元愛を歌った一曲です。

M.K.
1991年生まれ、ケルン在住3年目。映画とビールと音楽が大好き。最近はケルンの地ビールであるケルシュに合う和食レシピを研究中。
 
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