ドイツ北東地方の港町ロストックはなんといっても夏。太陽の光と心地よい風をたっぷり楽しめる1日ツアーの後半です(前半はこちらをチェック!)。
ヴァルネミュンデの船着場には小さな小舟が
ロストック中央駅から電車で約20分ほどのヴァルネミュンデ。今ではクルーズ船も発着するリゾート地ですが、もとは漁村でした。駅を降りてすぐの運河沿いには小屋がずらりと並んでいて、週末はその横に小舟が着き、水揚げされた魚を直接買うこともできるのです。平日も屋台が出ており、お店の横で燻製された魚、例えばサケ、ウナギ、サバを使ったお魚サンドイッチを頬張ることができます。ここで気を付けたいのがカモメたち。あなたのサンドイッチを狙っています。細心の注意を払いながら召し上がってくださいね。
お腹が膨れたところで、浜辺まで散歩をしてみましょう。ヴァルネミュンデでは、夏の間はリゾート地で適用される特別な法律があるため、日曜日でもお買い物が可能です。運河沿いも景色がとても良いのですが、一本内側に入ったアレキサンドリーネ通りもおすすめ。丁寧に手入れをされたバラの花がかわいい家屋や小さな雑貨店、カフェが並びます。
ヴァルネミュンデの灯台
しばらく歩くとバルト海にぶつかり、今も現役の灯台が出迎えてくれます。天気が良ければ灯台に登ってみましょう。どこまでも続く白い砂浜、行き来する大小さまざまな船を眺めることができます。灯台のある場所から海沿いに遊歩道が続いており、そこを少し進むとドイツが誇るコスメブランド、ニベアの専門店もありますよ。
そろそろロストック市街地に戻りましょう。帰りは電車ではなく遊覧船で。ヴァルネミュンデからロストックの港までは約1時間弱。野外デッキに座って飲み物を片手に、右手にはバルト海クルーズを控える停泊中の巨大船、左手にはスウェーデンやデンマークを行き来するフェリーに圧倒されながら、ゆったりとした時間を過ごせます。しばらくすると、ロストック聖マリエン教会や聖ペトリ教会のトンガリ屋根が特徴的なスカイラインが見えてきました。中世の商人たちもこの景色を見て、「ロストックにやって来たんだなぁ!」と思ったのかもしれませんね。
ロストック港の夕焼け
いよいよロストックの港に到着。港には船がインビス(軽食店)になっているところもあれば、レストランやビアガーデンも数店あります。私のお気に入りは、コンテナを改造して作られた黄色いお店「ROSTDOCK」。いつでも心地よい音楽と和気あいあいとした雰囲気で、行き交うヨットや小舟、はたまた水鳥を眺めながら長い夜を楽しめる場所です。毎週月曜日にはジャムセッションも開催されていますよ。
さて、夏のロストック一日ツアーいかがでしたか?今年は8月11日(木)~14日(日)には、帆船の祭典ハンゼセイルがコロナ禍以前の規模で開催されます。ぜひ足を運んでみてくださいね。
ロストック在住。ドイツ北東地方の案内人、そしてシュヴェリーン城公認ガイド。ツイッターで観光、街、大好きなビールについて、ほぼ毎日つぶやいています。
Twitter: @rostock_jp
griffin-guides.com