トルコ料理は中華料理、フランス料理と並んで世界三大料理の一つといわれています。クスクスやヨーグルトソース、ラム肉など、日本ではあまり馴染みがないように感じますが、ドイツに来てからはよく食べるようになりました。伝統的な中東料理も好きですが、最近はよくYAZというレストランに行きます。そこではトルコ料理をはじめ、中東料理をベースとした組み合わせ自由な創作料理が提供されています。お店の食器やインテリアなどもなかなかモダンで、エキゾチックながら、どこか都会的で洗練されたような印象です。
タジンのステーキと前菜
YAZではベースとなる料理のタイプを選んで、それからトッピングを選ぶという仕組みになっています。たとえば、ベースのユフカ(ケバブの生地)を選んで、中身はステーキ・ラム肉・鶏肉・魚介類・ファラフェル・チーズなどから一つ選びます。私はしっかり食べたい時はタジン鍋を頼みます。これはもともと主にモロッコ・アルジェリア・チュニジアで食されている蒸し焼きの鍋料理のことで、尖がり帽子のような可愛らしい蓋が特徴です。クスクスと野菜に牛のステーキ肉を乗せるものが特におすすめ。蒸し焼き温野菜がジューシーで、表面をパリパリに焼いた牛肉との相性が抜群です。
ほかにはサラダをベースとしたメニューもあり、4種類のベースと10種類のトッピングによって自由自在な組み合わせが可能です。
ベジタリアンメニューもかなり充実していて、ヘルシー志向の若者に大人気。平日のランチタイムは、前菜のオリーブやフムス、ナスのペーストなどから一品だけサービスされることもあって、これもまたサラリーマンに好評を受けています。
可愛らしいタジン鍋
YAZはトルコ語で夏という意味らしく、店内の照明は主にオレンジ色になっていて、インテリアなどはモロッコで特注したものだったり、メニューカードのフォントに至るまでオリジナルでデザインするなど、トータルなコンセプトのこだわりに感心します。創業者は今年で30歳という若さで、そのジェネレーションならではの発想の柔軟さとセンスを感じさせます。
YAZは2013年にシュトゥットガルトのシュタットミッテで一号店を開き、2014年に二号店、2015年に三号店、それからハイルブロンにも出店。去年の夏についにデュッセルドルフでも展開しているようです。リーズナブルな価格帯のレストランですが、料理の味も良いので、この先、ほかの地域でも展開するかもしれませんね。
YAZ: www.hallo-yaz.de
店内の様子
中国生まれの日本国籍。東北芸術工科大学卒業後、シュトゥットガルト造形美術大学でアート写真の知識を深める。その後、台北、北海道、海南島と、渡り鳥のように北と南の島々を転々としながら写真を撮り続ける。
www.kakueinan.wordpress.com