聖マーティン祭のガチョウ料理 Sankt Martin und die Gaense
11月11日の聖マーティン祭は、ドイツではクリスマス、復活祭、カーニバルに次ぐ大イベント。子どもたちは夜、手作りの提灯を手に列をなし、歌を歌いながら街を練り歩く。
さて、この日に食べるのは「ガチョウ」。言い伝えによると、篤行の誉れ高い聖マーティンがフランス、ツール司教に任命された際、就任をいやがったマーティンがこっそり隠れたのが、ガチョウ小屋。ところが、ガチョウが騒ぎ立てたものだから、マーティンは見つかってしまい、ガチョウは罰として料理される羽目に・・・。
付け合せには、学校帰りに子どもが拾ってくる栗と芽キャベツ、そしてじゃがいもを添えました。
材料(4人分) | |
ガチョウ胸肉 | 1羽分(1~1.5kg) |
塩・コショウ | |
マジョラム(Majoran) | |
芽キャベツ | 500g |
白栗 | 250~500g |
バター | 30g |
ブイヨン(市販スープの素をお湯で溶いたもの) | 125ml |
ジャガイモ | 500g |
作り方 | |
1. | ガチョウに塩・コショウを強めにし、全体にマジョラムをまぶす。 |
2. | 180度に温めたオーブンで、1時間余きれいな焼き色がつくまで焼く。途中で表面が乾かないよう、時々、出てきた脂をかける。 |
※ソースが欲しい、という場合。市販ソースの粉(250ml分)を水と赤ワイン(あればポルト酒)半々で溶き、オレンジ果汁2個を加え、少々煮つめれば、即席オレンジソースの出来上がり。 | |
● 栗と芽キャベツ | |
1. | 栗は、ナイフで十字に切り目を入れ、20分茹でた後、温かいうちに殻と薄皮をむく。(薄皮をとるのは大変!すでにむいたものを買うと楽) |
2. | 芽キャベツをバターで強火で炒め、鮮やかな色になったら、栗とコンソメスープを加え、水分がなくなるまで蒸し煮する。 |
● ジャガイモ | |
1. | 適当な大きさに切り、塩ゆでした後、ガチョウから出てきた脂で炒め、塩・コショウ、好みの香草をふる。 |
街角に落ちている一見栗のように見える実はマロニエ(左)で食べられない。食用栗は(右)EsskastanienやMaronenと呼ばれ、スーパーでも買える。
クリスマスもやっぱり「ガチョウ」
ドイツの典型的なクリスマス料理は、ガチョウの丸焼き。一羽3~6kgなの で大人数でないと食べきれない。オーブンで焼くときは、中温で1kgあたり一時間が目安。途中、竹串で皮に穴をあけると不要な脂が流れ出し、脂っぽさが少なくなる。詰め物は、玉ねぎ、りんごや栗などがポピュラー。