レストランやバーで飲むのも楽しいけれど、靴を脱いでおうちでリラックスして飲むビールもまた格別ですよね。外食よりも安く上がりますし、何より人目を気にしなくて済むのが魅力。ちょっと工夫して家飲みをもっと素敵なものにしてみましょう。
自宅でビールを飲むとき、どんなグラスを使っていますか? 瓶のまま飲むのは、もったいない。香りまで味わうことができません。同じビールでもグラスの形状によって香りや味わいが変わるのはワインと同じです。ビールも種類ごとに最もそのビールの魅力を引き出せるグラスがあります。ヴァイツェンなら背が高くて上部が丸いヴァイツェングラス、ピスルナーなら厚みのあるジョッキというように、専用グラスを用意できればいいのですが、自宅にそろえておくのは困難。ですから、私はすべて足の付いたチューリップグラスかワイングラスで飲んでいます。底が丸くて飲み口の広いグラスのほうがより香りが開き、繊細な香りの違いまで感じられます。
ビアサーバーがあれば自宅がお店に早変わり。誰でもプロ級のクリーミーな泡が作れます
寒い日にはホットビールはいかがでしょうか。ドイツやベルギーでは寒い季節にホットビールを飲む地方もありますし、ワインを温めたグリューヴァインはクリスマスマーケットの定番ですよね。色の薄い黄金色のビールよりもシュヴァルツやデュンケルのように色の濃いものがお勧めです。ビールの色は使用している麦芽の色、つまり麦芽をよりローストしたものが濃い色になるので、加熱することで、そのロースト香が一層引き立ちます。
まず、耐熱グラスに150ml程度移して砂糖小さじ1杯。シュワシュワと泡が出てきますが、吹きこぼれないようにゆっくりとかき混ぜます。それを電子レンジで60秒ほど加熱。日本酒の熱燗より少し熱めくらいが適温です。小鍋で50度くらいに加熱するのもありです。鍋の場合は炭酸が飛んでよりマイルドになります。シナモンスティックやハチミツ、カットしたリンゴを加えても面白いですよ。体がじんわり温まります。
手料理とのペアリングを試せるのも家飲みの楽しいところ。和食とドイツビールを合わせて日独共演はいかがでしょうか。しょうゆで甘辛く煮込んだ肉じゃがにデュンケルビール。スパイシーなカレーライスにはホップのきいたアルトビール。料理自体にビールを使うのも面白いです。煮込み料理にビールを使うと肉が柔らかくなりますし、フライの衣にビールを入れるとカラッと仕上がります。
大勢で飲むなら、スーパーでも売っている5リットル缶。日本にはないのでSNSで日本の友達に自慢できますよ。日本のビールでは、大手メーカーのビールに付いてくるシールを集めると必ずもらえるビアサーバーが人気です。缶をセットしてレバーを引くと、レストランも顔負けのクリーミーな泡を冠したビールが注げ、ワンランク上の家飲みになります。
いろいろなアイデアを試せる家飲み。一人気ままに、もしくは大切な人と、お楽しみください。
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