ジャパンダイジェスト

世界一長いビアガーデン、ベルリンで開催

ミュンヘンだけがビールの街ではありません。最近ではベルリンにも世界中のビアファンから熱い視線が注がれていることをご存じでしょうか。ベルリン工科大学の醸造科はビール造りの権威で、世界各国から多くの醸造家が門を叩いています。米国の西海岸から始まったクラフトビールの流れをくむユニークな小規模醸造所も続々とオープン。伝統的な製法でビールを造る醸造所も数多く存在し、新しい文化と伝統が交差するビールの街なのです。

そんなベルリンで毎年8月の頭に開催されているのが「国際ベルリン・ビアフェスティバル(Internationales Berliner Bierfestival)」。20回目となる2016年は8月5日から7日までの開催です。

修道院
2400種類あってもどれ一つとして同じ味がないのがビールの面白いところ

会場は、ベルリン中心部カール・マルクス・アレー。シュトラウスベルガー・プラッツとフランクフルター・トーア間の約2.2キロメートル。歴史ある閑静な通りに、この日ばかりはビールや食べ物の屋台が延々と並びます。その長さから、2011年には「世界で最も長いビアガーデン」としてギネス記録にも登録されました。今年も87カ国、340の醸造所から2400種類以上のビールが出品される予定です。一生かかっても出会うことができないほどの多様なビールの数々。それらが一堂に会するとあって、世界中からやってきたビールファンが会場を埋め尽くします。昨年は80万人が来場しました。

入退場は自由。1杯買うごとに通常はグラスにデポジットがかかります。でも、「Pro Klug」というフェスティバル専用ジョッキ(200ml)があればデポジットを払い戻す手間を省けます。さらに、ステッカーのあるお店では1杯2ユーロで割安に購入可。効率的に飲み歩きができますから、たくさんの種類のビールを試し飲みしたい方にお勧めです。会場の両端、もしくは会場の中ほどにある運営本部で買えます。

世界一長いビアガーデンですから、端から端まで歩くのだって大変です。手当たり次第に飲んでいたらすぐに酔っぱらいます。インフォメーションでガイドブックをもらって、気になるビールに印をつけてそのエリアに向かいましょう。私が注目するのはドイツ国内の新進気鋭のクラフトビールエリア。醸造所自体小規模であるところが多いので、レアものばかりです。副原料を使わずともこんなにバラエティー豊かなビールが造れるのかと驚かされます。

昼間は街路樹が優しく影を落とす歩道をおしゃべりして歩いたり、ベンチに座ってのんびりとビールを味わうことができます。夕暮れと共に人が増え、会場はほろ酔い(たまに泥酔)の人たちの笑い声とジョッキを打ち鳴らす音で埋め尽くされます。長い会場には20もの音楽ステージがあり、そちらも大にぎわい。近くで飲んでいる人にお勧めのビールを教えてもらったり、生演奏に合わせて踊ったり。この夏はベルリンのビール祭りで、楽しく長い長い一日を過ごしてください。

www.bierfestival-berlin.de
 
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