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Mi. 18. Okt. 2017

日本とこんなに違う!?いまどきドイツの恋愛&結婚事情

ドイツでは東西ドイツ再統一以降、国をあげて環境にやさしい街づくりを進めています。中でもエネルギー利用量の約4割を占めている建築物は、ドイツの省エネルギー政策を理解する上で欠かせない要素の一つ。今回はそんな省エネルギーな建物、ドイツの環境建築について学び・体感してみましょう。普段何気なく見ていた建築物も違った目線で見ることで、ドイツでの暮らしがさらに楽しくなるはずです。
(編集部:栗原ちひろ)

金田真聡さん監修: 一級建築士 金田真聡さん

建築家・EA partners共同代表、ベルリン在住。1981年生まれ。建設会社設計部に5年間勤務した後、2012年からドイツ・ベルリンに移住し、plajer & franz studioに勤務。大型の集合住宅や省エネ改修の設計を担当した。2016年より、「Environment(環境)> Architecture(建築)」をコンセプトに日独を結んで活動する設計事務所「EA partners」を設立。日独で建築設計に携わる傍ら、ドイツの環境配慮建築に関する講演、リサーチ、文章を執筆。共著に「海外キャリアのつくり方~ドイツ・エネルギーから社会を変える仕事とは?~」、著書に「ベルリン建築日和」、「30歳からの国際化」がある。
masatokaneda.com

エネルギー消費の割合(ドイツ)

エネルギー消費の割合出展:「Energiedaten: Gesamtausgabe Stand:
Mai 2017 Bundesministerium für Wirtschaft und Energie (BMWi)」を基に金田真聡さんが作成したもの

※は工場などの製造過程における熱エネルギー需要を指す

環境建築を知るための
4つのキーワード

ドイツにおける環境建築とは、国が定めた省エネルギー政令(EnEV)の基準を満たした建築物のことを指します。その基準は日本と比べても非常に高いものとなっており、新築はすべて環境建築と呼べる程です。また、空家の数を増やさないため新築の戸数が制限されているドイツでは、現状、環境建築のメインは新築のみならず既存建築物をEnEVの基準を満たすための改修工事になります。このような建築における環境への配慮の背景には、「2050年までにエネルギーの80~90%を再生可能なエネルギーでまかなう」というプロジェクトや、「2021年から始まるゼロエネルギー建築の義務化」など、国策として掲げた目標や、EUでの共通基準があります。では次に環境建築の定義について基本的なポイントをご紹介します。

1環境建築 定義とその基準

Point 1 省エネルギーであること

省エネルギーとは、電気や暖房、給油など普段私達が使用しているエネルギーを減らすこと。それは決して寒さや暑さを我慢することではありません。日本の省エネ対策は家電使用を節約するというイメージがありますが、冬の暖房に必要なエネルギーが全体の8割近くにもなるドイツでは、建物の断熱性を高め、冷暖房や空調に依存しないことで省エネにつなげるという考え方です。つまり冬なら室内の温かい空気を外に漏らさず、夏は暑い空気を室内に入れない、断熱性の高い建物にすること。また断熱性の高い家は室内の温度を一定にキープできるため、冬はヒートショックが起こりにくいという統計もあります。結露しにくい点にはカビの発生を防ぎ喘息やアレルギーにもなりにくいという、健康面でのプラスも。このようにドイツの省エネルギーの概念は「=快適で健康」であることが大前提になります。

Point 2 長寿命であること

ドイツの新築は設備や間取りの変更を除いては、大きな改修なしでも約80年以上使える建物を目標としています。100年以上の古い建築は先にご紹介したとおり、改修工事をして現在の環境建築の基準に近い性能に上げていくという政策が行なわれています。皆さんも古いアパートの外壁を大規模に工事している様子を目にしたことがあるのではないでしょうか? それこそが省エネの改修工事中の状態です。ちなみに日本では約40年くらい経過すると取り壊される建物が多いのが現状です。

Point 3 環境に負荷の少ない建材を選ぶこと

昨今ではさらに一歩進んで、リサイクル可能な素材・材料を採用するなど、環境建築を構成する建材そのものの環境性能に対しても意識が高まっています。単に建築物の断熱性能を高め、エネルギー消費を抑えるだけではなく、従来型の石油・発泡系断熱材の利用を減らすなど、環境への負荷が少ない建材を選ぶといった具体的な動きがあります。そういった配慮をすることで、本当の意味で環境にやさしい建築物と呼べるのではないかと、議論の的になっているのです。

2環境大国 ドイツが環境にやさしい国を目指す理由

ドイツ国内で環境問題や省エネルギーに対する意識が高まった大きなきっかけは、1970年代のオイルショックでした。今ある資源には限りがあることを実感し、現在の省エネルギー政令「EnEV」の前身である「断熱政令」と「暖房・給湯設備政令」が施行。その後も1980年代に起こったチェルノブイリ原子力発電所の事故で、特にドイツ南東部は大きな被害を受けたという背景もあり、環境に対する危機感が国民全体に広がっています。また、キーワード1でもご紹介したようにドイツでは国策として取り組んでいるので「やったほうが良い」ではなく「やらなくてはいけない」政策になります。未来に生きる人々が今の私達同様、豊かに暮らせるための取り組みを現在から進めているのです。

3経済効果 環境建築でドイツ経済が潤う!?

ドイツの古い建築物を今のペースで改修していった場合、今後数十年は工事が続く想定です。つまり新築の戸数を制限しても改修工事が続く限りこの仕事は必要とされ続けます。また、環境建築が広く根付き始めているドイツでは、高い建築技術力と質の良い建材を手に入れることが可能。その高い技術力を海外に向けて発信すれば、ドイツ経済にとってプラスに働きます。ちなみにこの改修工事は補助金が出るなど国からのサポートがあり、大家さんの負担も軽減されるという仕組みになっています。もちろん自分の暮らしているアパートが改修されれば、暖房費が安くなるなど、個人単位で考えた場合にもメリットがあるのです。

アパートの改修工事のイメージアパートの改修工事のイメージ

4省エネ対策 一人ひとりが省エネルギーに貢献できる

例えば電力会社を選ぶ際に、「再生可能エネルギー100%」や「料金の何%は環境対策に投資します」という会社と契約するなど、個人で出来ることもたくさんあります。引っ越しの際には「Energieausweis(エネルギー証明書)」を確認して、省エネルギーな物件を選ぶのも一つ。2000年以降に建てられた比較的新しい部屋を探す場合であれば、熱エネルギーを外に漏らさない二重、三重ガラスの窓、夏の直射日光を遮断する外付けブラインドを採用している家を選ぶことも省エネルギーにつながります。現在住んでいる部屋のエネルギー証明書や窓を改めて確認することは、自分の部屋のエネルギー使用量の大小を知るのと同時に、ドイツでの生活を快適にするきっかけにもなるはずです。

数値が0に近いほど省エネな物件数値が0に近いほど省エネな物件

ここが違う!
ドイツと日本の建築物

ドイツと日本では、建築や省エネルギーに対する考え方や求めるものにさまざまな違いがあります。ここでは二カ国の違いについて見ていきましょう。

建物に求めるものの違い
ドイツは省エネ・日本は耐震

日本は地震が多い国柄、建物に求める条件として耐震性に優れていることが最優先事項となっています。一方ドイツでは原発事故や地球温暖化など、さまざまな被害を目の当たりにしたことで高まった環境に対する危機感が根底にあります。そのためキーワード2でお話したように環境にやさしく省エネルギーな建築のみを建てていこうという政策を掲げています。どちらも国民の生活を守るために国が定めたもので、これはマストな条件となります。

省エネルギーの概念
ドイツは建築・日本は家電

高断熱な三重窓は冬は暖かく夏は涼しい
高断熱な三重窓は冬は
暖かく夏は涼しい

日本で省エネルギーと聞いて真っ先に思い浮かぶものといえば、省エネをうたったエアコンやタイマー付き家電のCMではないでしょうか。このように日本ではスマート(省エネ)家電に代表されるような電化製品の省エネルギー化が発達していますが、暖房エネルギー需要が大きな割合を占めるドイツでは建物自体の断熱性を高めることで、暖房やエアコンの使用時間を減らしても快適に過ごせる家をつくり、省エネルギーにつなげるという考え方です。

直射日光を遮るブラインド
ドイツは外側・日本は内側

ドイツも日本の夏のように気温が30℃を超えることが多々ありますが、現在でも古いアパートや学校などには冷房の設備がないことが多いです。しかし、快適に過ごせるのには秘密があります。日光が室内に入り部屋の温度を上昇させる前に、窓の外側にブラインドを設置することで日の光を遮断します。窓ガラスの外で日射を遮ることで約80%も熱エネルギーをカットできます。新築はもちろん改修後の建築物でも見ることができます。

ドイツの外付けブラインドの例ドイツの外付けブラインドの例

住宅状況の違い
ドイツは低空家率・日本は高持ち家率

  • 持ち家率:ドイツ43.5%に対し、日本は61%
  • 空家率:ドイツ4.5%に対し、日本は13.5%
  • 戸建て率:ドイツ23.5%に対し、日本は55%

ドイツでは「新しさはつくれても古さはつくれない」という観点から古い住宅に不動産価値を感じる一方、日本では新築であることに不動産価値を見出す傾向があります。

持ち家率・空家率・戸建て率

 
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