ボーフムのホームスタジアム「rewirpower STADION」に隣接するスタジオセンターで、1月30日(水)12時30分、小野伸二選手の公式入団発表が行われた。
この日はあいにくの雨となり、空気が肌に冷たい。しかし、6台のテレビカメラと約30人のマスコミ(6割は日本人だった)が押し寄せた狭い記者会見ルームは、熱気に包まれていた。チームの第一印象は?という質問に、小野選手はこう答えた。「みんな意識を高く持ってトレーニングをしていますね。チームメイトは仲良くしてくれますし、アットホームな雰囲気なので楽しく過ごせています」
会見の合間に、隣りのマルセル・コラー監督とひそひそ話をするなど、すでに馴染んでる様子。チームメイトからはすでに「センセイ」というあだ名で呼ばれている、と紹介されたときは、さすがに苦笑していた。
会見の合間にリラックス
コラー監督は「お互いにもっとよく知り合いになって、チームメイトやブンデスリーガのことをよく知ってもらいたい。それには少し時間がかかるかもしれないが、必ず良い成果となって現れると思う」と、小野選手への期待と信頼をにじませた。
「いつでも出られるように準備はしています。試合に出られるように、そして勝ち点を毎試合取れるようにがんばって、日本人の名前を覚えてもらいたいですね」ポジションは前MFを希望しているというが、「試合に出られれば、監督の意向もあるし、ポジションにはこだわりません」と決意の表情。
記者会見に臨む小野選手とコラー監督
妻と二人の娘は日本に置いてきた。こちらに来るかどうかは、家族の意思を尊重するそうだ。2010年6月30日までの2年半の契約で、背番号は23。「背番号はこだわったわけではなく、この番号が空いていたんです(笑)」ベッカム選手と同じ番号だということで、ビルト紙は「ニッポンのベッカム、ニッポンのスターがボーフムに来た。熱狂的なファン“小野マニア”もいっしょに」と報道した。
2006年まで居住した隣国オランダに続き、ドイツでの戦いはすでに始まっている―。