ドイチェ・バーン(DB=Deutsche Bahn)
1835年にニュルンベルクと隣町フュルスを結ぶ6キロの路線開通でスタートしたドイツ鉄道は、第二次世界大戦中はナチス支配、冷戦時は東西ドイツ分割運営など常にドイツの歴史とともに歩んできた。東西統一後の1994年から始まった民営化で、サービスの向上と近代化が進むドイチェ・バーンは、ドイツ国内の移動の要となっている。
どのような列車があるのか
特急 | ICE (InterCityExpress) 都市間超特急 IC (InterCity) 都市間特急 EC (EuroCity) 欧州都市間特急 *いずれも特急料金(IC-Zuschlag)が必要 |
急行 | D (Schnellzug) 急行 RE (RegionalExpress) 地方都市間急行 IRE (InterRegioExpress) 地方都市間特急 |
普通 | RB (RegionalBahn) 普通電車 S (S-Bahn) 市内普通電車 |
寝台 | NZ (NachtZug) 寝台特急 |
利用のポイント
日本とは大きく違うところもあるドイツの鉄道。初めての人は戸惑うこともあるので利用の際は以下の点にご注意を。
1.切符を買う
駅構内の自動販売機または窓口で購入する。急ぐ時は自動販売機が便利だが、窓口では列車の接続や格安料金などお得なサービスについても色々な相談に乗ってくれるメリットがある。
2.検札
ドイツの鉄道駅構内には改札口がなく、切符の検札はすべて車内で車掌が行う。切符がなくても列車には乗れてしまうが、不正乗車(Schwarzfahrt)が発覚すると手痛い罰金が待っている。切符は必ず事前に購入し、切符に乗車日時を記す自動スタンプ機が設置されている場合は、必ずスタンプを押すこと。
3.時刻表でプラットホームを確認
駅構内とホームには列車の時刻表があり(発車は黄色、到着は白)、列車の発車・到着時間が確認できるとともに、乗り場となるプラットホームを確認することができる。
知っていると得する各種割引
欧州では格安飛行機の登場で、交通各社間で料金の値下げ競争が起きている。ドイチェ・バーンにももちろん、ノーマル料金が大きくディスカウントされる特別切符・カードがある。
1.週末フリー切符(Schoenes Wochenende Ticket)
1枚33ユーロの切符で、大人5人(両親または祖父母が利用する場合、その子どもと孫は何人でも無料で乗車可。ただし15歳未満の子どもに限る)が、RE,IRE,RB,Sの2等車に乗り放題となる。有効期限は土曜日または日曜日の午前0時から翌日の午前3時まで。
2.家族割引き(Familien-Rabatt)
両親または祖父母の1人以上がドイチェ・バーンを利用する場合、同伴する15歳未満の子どもと孫はすべて無料となる。ただしその旨を事前のチケット購入時に告げて明記してもらうこと。忘れると車内で子ども1人あたり50%の料金を取られる。また家族全員が1カ所に座れるように座席の予約をお忘れなく(5人まで往復で7ユーロ、オンライン購入の場合、片道3ユーロ)。
3.早割り25&50(Sparpreis 25 und 50)
あらかじめ旅の経路と列車の発着時間を固定し、往復チケットを出発日の3日前以前に購入すると、その列車の空席状況に応じて正規料金の25%または50%の割引が受けられる。その他の利用条件は以下の通り。
● 少なくとも片道はICE,IC,EC等の長距離特急を利用する
● 50%割引の場合、利用日(片道、往復利用の場合とも)が週末の夜(土曜日から日曜日にかけての夜)を挟んでいること
● 同割引が適用される最低料金は30ユーロ(2等)/ 45ユーロ(1等)
*注意 チケットのキャンセル(手数料15ユーロ)と変更はともに利用日の1日前まで可。当日に行き先を変更したい場合は、正規料金と割引料金の差額プラス手数料(15ユーロ)が必要
4.バーンカード(BahnCard 25 / 50 / 100)
ドイツ全国でほとんどの料金が25/50/100%割引となる。有効期限は1年間だが、2年目以降は自動的に更新されるので、利用を中止したい場合は有効期限が切れる6週間前までに書面で解約通知するのを忘れないこと。各カードの申し込みは、ホームページまたは駅窓口で。
バーンカードの料金(2008年1月現在) | ||
種類 |
1等車
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2等車
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BahnCard25 定期的に鉄道を利用する人に便利 |
110
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55
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BahnCard50 随時フレキシブルに旅行を楽しみたい人に便利 |
440
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220
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BahnCard100 鉄道を頻繁に利用する人に便利 |
5900
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3500
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ドイチェ・バーンのインフォ詳細は、http://www.bahn.deにて。