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ダニエル・ツィンマーマン

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ダニエル・ツィンマーマン Daniel Zimmermann
生まれも育ちもケルン近郊のモンハイム市。若者の党PETO党員。10月27日に同市市長に就任する。
写真 ©Stadt Monheim am Rhein

人口わずか4万3000人のモンハイム市で、オットー・ハーン・ギムナジウムに通う高校生5人が、何か面白いことをやろうと言い出したのは1998年12月。バンドを組むか演劇をやるか、いや、地方自治体への参政権が16歳から認められたのだから、政党を結成して翌99年の市議選に出てみようということになった。

政党名はラテン語でPETO(私は要求する)。プラカードを1枚購入し、バスの夜間運行とスクールカフェの設置を求めるマニフェストを書いてみた。すると、6.1%もの得票率で2議席を獲得。支持率は次の2004年、そして今年8月の改選でさらに拡大し、市長投票ではCDUの候補を蹴落とすまでに。その結果誕生したドイツ最年少の市長が、このひとだ。

党の設立メンバーであり、05年まで党首だった。10年間、市議を務めながらケルン大学でフランス語と物理の教職課程を修了し、現在はフランス言語学の博士課程に在籍する。しかし市長の重責を引き受けるからにはと、任期6年間の休学を決意。市庁舎へはこれまで通り自転車で通勤し、せめて仕事用に新しいスーツを用意しようと思っている。

ベテラン市議から経験のなさを指摘されると、「市に対する見識と展望でカバーする」と熱弁。卒業したギムナジウムの校長先生も、PETOは信用ある人々だと太鼓判を押す。なにせ党員300人のうち90%が同校の卒業生。平均年齢24才。常に若者の党と形容されるが、最近は「若くある人」への勧誘も始めた。地方都市ゆえの成功か否か。注目株である。

 
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高橋容子 ドイツニュースダイジェスト創刊時からの常連ライター。日本で文芸映像翻訳を手がけ、渡欧。英・独・豪と移り、現在はスペインのバスク州暮らし。 www.geocities.jp/takahashi_mormann
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