Hans-Joachim Heist, alias Gernot Hassknecht 1949年ヘッセン州生まれ。同州プフングシュタット在住。俳優、舞台監督、コメディアン。SPD党員。 Foto: © www.hansjoheist.de |
公共放送ZDF で金曜夜に放映されている「heute-show」は、同局の総合ニュースheute-journal をもじった強烈な政治パロディー番組。その中で時事問題を解説するコメンテーターの役を演じ、番組の密かなスターになっている。
演じる「XX局のゲルノート・ハスクネヒト解説員」は作り笑いを浮かべて解説を始めるが、やがて怒りを爆発させ、放送禁止コードに触れる単語を連発して放送を中断させてしまう役どころ。左派党のマニフェストを読んで「国営にするだと? 狂った糞尿め!」、突然辞任したケーラー大統領に「しょんべん垂れ!」、論文盗用発覚で辞任したグッテンベルク前国防相の新書には「ひとまず敗北しただと? 引っ込んでろ!」と絶叫。使い勝手の悪いタッチスクリーンを野球のバットでぶっ壊し、ユーロ危機問題では格付け会社を名指しで罵倒した。
舞台演劇でコメディーの才能を発揮し、70本以上のテレビドラマと映画に出演しているベテラン俳優だが、heute-show のハスクネヒト役は「全力で絶叫しないと嘘っぽくなるから、フィジカル面できつい。血圧が上がるね」。しかし人気はうなぎ上り。役柄のプロフィールも作られた。それによると彼は最近、結婚暦30年の妻レナートに出て行かれて多少めげている。
本人の方はいたって家庭円満、温和な夫であり父だ。SPD党員として地元政治にも参加しているが、「討論でハスクネヒトをやったことはないですよ」とのこと。
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