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マルティナ・ヒル

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マルティナ・ヒルMartina Hill
1974年7月14日西ベルリン生まれ。女優。コメディアン。
© Hubert Burda Media

元スーパーモデルのハイディ・クルムやアンゲラ・メルケル首相のものまねでブレークし、2009年にスタートした公共放送ZDFの政治風刺番組「heute show」では、コメンテーターTina Hausten役で人気お笑いスターとなった。今年の春からは、民放Sat.1のスケッチコメディー「Knallerfrauen」で様々な"ぶっ飛び女"を演じている。すると中国メディアからインタビュー依頼が舞い込み、びっくり仰天。同国のポータルサイトSofu(捜狐)やDouban(豆瓣)で人気者になっている。

「Knallerfrauen」で演じる女性はOLや主婦、シングルマザー、結婚式の花嫁、妊婦など様々だが、どの役柄もちょっぴり粗雑なクレイジー・ウーマン。一方、中国語タイトルに付けられた「屌丝女子(Diaosi Nüshi)」の、"diaosi"という造語は"もてない男"を意味し、ここに人気の秘密があるとのこと。

無作法をものともしないマッチョ型ドイツ人女性のギャグには、自らを"diaosi"と皮肉る"コネも金もなく結婚できない"若い中国人男性たちをスカッとさせるガス抜き効果があるらしいのだ。在独中国大使館でさえ、このdiaosi現象を公式HPで紹介し、2020年までに中国の結婚適齢男性は女性より約3000万人も多くなると報告。深刻な社会問題を意識しているかのようなポーズである。

しかしご当人は、そんな中国人男性たちからのファンコールに「ドイツ人のダイレクトなユーモアが受けるとは」と不思議がる。先日はメディア関係の大賞であるBAMBI賞のコメディー賞に輝き、中国のファンから届いた祝福メールにぶっ飛んだ。

 
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高橋容子 ドイツニュースダイジェスト創刊時からの常連ライター。日本で文芸映像翻訳を手がけ、渡欧。英・独・豪と移り、現在はスペインのバスク州暮らし。 www.geocities.jp/takahashi_mormann
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