1982年2月10日、東ベルリン生まれ。俳優。
©Gero Breloer/AP/Press Association Images
主役を演じたヤン・オーレ・ゲルスター監督のデビュー作品『Oh Boy』が、2013年のドイツ・アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞など6部門を制覇。日本でも今春から『コーヒーをめぐる冒険』の邦題で全国順次公開が始まり、注目を集めている。
スカウトされてベルリーナー・アンサンブル劇場の舞台に立ったのは、ギムナジウムの生徒だった12歳のとき。実は、6歳のときにも旧東独の映画にスカウトされて出演し、一言だけ台詞を言ったことがあったので、演技の世界には縁があったようだ。17歳でテレビシリーズ『Tatortベルリン』に出演し、翌年に映画『Crazy』でバイエルン映画賞のヤング賞を受賞。以後、『Elementarteilchen(素粒子)』、『Der Baader Meinhof Komplex(バーダー・マインホフ理想の果てに)』など40本近いドラマに出演してきた。
役柄に応じてカメレオンのように顔を作れる。『Mein Kampf(我が闘争)』ではウィーン時代のヒトラーを、TV長編ドラマ『Unsere Mütter, unsere Väter(我々の母たち、我々の父たち)』では追い込まれて銃を取るセンシブルな若い兵士を、ゲオルク・ビューヒナーの戯曲をドラマ化した新作『Woyzeck(ヴォイツェック)』では殺人者を演じた。
『コーヒーをめぐる冒険』で演じたのは、「周りが変に見えることってあるだろ? でも、よくよく考えると自分が変なんだ」と独白するモラトリアム青年ニコの、最高についていない1日。本人はヘビーメタルバンド、ラムシュタインを聴いて「自分にはない強烈さ」に酔いしれている。
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